ワーホリのタックスリターン 完全ガイド【オーストラリア・NZ】

ワーホリ中に給料から天引きされた税金は、タックスリターンを申請すれば戻ってくる可能性があります。私もニュージーランドで働いていた際、実際にタックスリターンを申請し、還付金を受け取りました。英語サイトでの手続きに不安がありましたが、Google翻訳を使いながら、無事に完了できました。

ニュージーランドでは非課税枠があるため、年収が低い場合でも全額還付される可能性があります。一方、オーストラリアではワーホリビザに対する非課税枠が廃止され、還付額が少なくなるケースが多いです。本記事では、私の実体験やリサーチ結果に基づき、オーストラリアとニュージーランドのタックスリターン申請方法を解説します。

タックスリターンの確認方法や申請手順、還付金の受け取り方もお伝えします。申請自体は給与明細の数字を入力するだけなので、複雑な計算は必要ありません。英語サイトでの申請が不安な人は、ぜひ最後までご覧ください。

※本記事は2017~2019年の私の経験と、2026年最新のリサーチ結果に基づいています。税率や申請方法、還付額は変更される可能性があります。最新情報は、各国の税務局公式サイトでご確認ください。

目次

タックスリターンの仕組みについて解説

タックスリターンの仕組みについて、下記の3点をお話しします。

  • タックスリターンとは何か
  • なぜ税金が戻ってくるのか
  • 日本の確定申告との違い

タックスリターンとは何か

タックスリターンとは、払いすぎた税金の還付を受けたり、不足分を納付したりする手続きのことです。日本でいう「確定申告」に相当するのが、タックスリターンです。オーストラリアとニュージーランドでは、給料から毎月自動的に税金が源泉徴収されます。

しかし、源泉徴収額は「おおよその年収」を想定して計算されるため、実際の年収と異なります。タックスリターンは、1年間の実際の収入を確定させ、実際に支払うべき税金の差額を精算する仕組みです。

なぜ税金が戻ってくるのか

タックスリターンで税金が戻ってくる理由は、払いすぎた税金を精算する仕組みだからです。給料から天引きされる税金は年収を想定して計算されています。しかし、実際の年収が想定より少なかった場合、税金を払いすぎている状態になります。払いすぎた分のお金については、タックスリターンを通じて還付金を受け取ることが可能です。

雇用主は従業員の年収を事前に正確に把握できないため、「安全策」として高めの税率で源泉徴収を設定します。ワーホリの場合、年収予測がズレる傾向にあるため、タックスリターンは必要です。

日本の確定申告との違い

タックスリターンは日本の確定申告に似ていますが、いくつか違いがあります。

項目オーストラリアニュージーランド日本
会計年度7月1日~翌年6月30日4月1日~翌年3月31日1月1日~12月31日
申請期間翌年7月1日~10月31日自動処理(5月~7月頃)翌年2月16日~3月15日
申請の複雑さ給与明細の数字を入力するだけ給与明細の数字を入力するだけ医療費控除・住宅ローン控除など細かい申告が必要
会社による処理自分で申請が必要自分で申請が必要(自動処理)会社が年末調整を行うため、給与所得者は基本的に不要

オーストラリアやニュージーランドでは、給与所得者でもタックスリターンを申請する必要があります。一方、日本では会社が年末調整を行うため、給与所得者の多くは確定申告が不要です。ただし、タックスリターンは、医療費控除などを細かく申告する必要がありません。給与明細の数字を入力するだけで、タックスリターンは完結します。

※2026年2月時点の情報に基づいています。税制や規定は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

公式情報の確認先

機関名ウェブサイト
オーストラリア税務局(ATO)https://www.ato.gov.au/
ニュージーランド税務局(IRD)https://www.ird.govt.nz/

あなたはタックスリターンの対象者?【3つのチェックリスト】

タックスリターンの対象者かどうかを判定するチェックリストについて、下記の3点をお話しします。

  • オーストラリアまたはNZで働いた
  • 給料から税金が引かれていた
  • 帰国後でも申請期限内である

オーストラリアまたはNZで働いた

ワーキングホリデー中に給料をもらって働いていれば、タックスリターンの対象です。職種は問いません。ファームやジャパレス、カフェなど、どれでも大丈夫です。私はニュージーランドのブルーベリー農園やジャパレスで働いていました。週5日、1日8時間程度の労働で、給料は銀行振込でした。

複数の職場で働いていた場合は、すべての職場での収入を合算して申請します。タックスリターン申請のためにも、給与明細は保管しておきましょう。

給料から税金が引かれていた

給料から税金が引かれていたかどうかは、給与明細を見れば確認できます。「Tax」「PAYE」などの項目があれば、税金が引かれています。

オーストラリアとニュージーランドの税制比較(2026年2月時点)

税制の特徴
オーストラリアワーホリビザ保持者には、バックパッカー税が適用
ニュージーランド所得に応じた超過累進課税制度を採用

オーストラリアの税率(ワーホリビザ保持者)

年収税率
$0~$45,00015%
$45,001~$135,00030%
$135,001~$190,00037%
$190,001以上45%

ニュージーランドの税率(超過累進課税)

年収税率
$0~$14,00010.5%
$14,001~$48,00017.5%
$48,001~$70,00030%
$70,001~$180,00033%
$180,001以上39%

オーストラリアでは給与から自動的に税金が源泉徴収されます。税金が引かれていれば、タックスリターン(確定申告)で還付される可能性があります。現金手渡しで給料をもらっていた場合、タックスリターンの対象外です。ただし、現金手渡しでも違法ではない職場なら、雇用主が税金を納めている可能性があります。

帰国後でも申請期限内である

オーストラリアとニュージーランドでは申請期限が異なります。

項目オーストラリアニュージーランド
会計年度7月1日~翌年6月30日4月1日~翌年3月31日
申請期間翌年7月1日~10月31日自動処理(通常5月~7月頃)
税理士依頼の場合翌年5月15日まで延長可能特別な延長制度なし
タックスリターン(確定申告)の申請期限比較(2026年2月時点)

帰国後でも期限内なら申請可能です。オーストラリアは会計年度途中で永久出国する場合、特例として早期申請が認められています。ニュージーランドは銀行口座をIRDに登録していれば自動的にタックスリターンが行われます。私はニュージーランドで滞在中に申請しましたが、帰国後に申請する人も多いです。

ただし、帰国後に申請する場合は、還付金を受け取るための口座を用意しておく必要があります。

※2026年2月時点の情報です。申請期限や手続き方法は変更されている可能性があります。最新情報は公式サイトで確認してください。

公式情報の確認先

機関名ウェブサイト
オーストラリア税務局(ATO)https://www.ato.gov.au/
ニュージーランド税務局(IRD)https://www.ird.govt.nz/

タックスリターンで戻ってくる金額の目安

タックスリターンで戻ってくる金額の目安について、下記の3点をお話しします。

  • 年収$10,000の場合:還付額の計算例
  • 年収$20,000の場合:還付額の計算例
  • 注意:追加納税が必要になるケースあり

年収$10,000の場合:還付額の計算例

年収$10,000の場合の還付額について、2026年2月時点の税制に基づく計算例を示します。

働いた期間と年収の目安

年収例働いた期間の目安想定される状況
$10,0003~6か月短期滞在やパートタイム

年収$10,000の場合の税額計算(2026年2月時点)

項目オーストラリア(ワーホリビザ)ニュージーランド
年収$10,000NZ$10,000
適用税率15%(年収$45,000まで一律)10.5%(年収NZ$14,000まで)
源泉徴収額$1,500NZ$1,050
非課税枠なし(ワーホリビザのため)NZ$14,000まで
実際の税負担$1,500NZ$0(非課税枠内のため)
推定還付額$0~数十ドル程度NZ$1,050(全額還付の可能性)

税制の違いによる還付額の差

比較ポイントオーストラリアニュージーランド
非課税枠の有無なしあり(NZ$14,000まで)
低収入時の還付ほとんどなし全額還付の可能性あり
2019年からの変更非課税枠$37,000→$45,000に変更(ただしワーホリは引き続き15%課税)大きな変更なし

オーストラリアでは2017年以降、ワーホリビザ保持者に対する非課税枠が廃止されました。非課税枠が廃止されたため、年収が低くても還付額がゼロになるケースが多いです。一方、ニュージーランドでは非課税枠が適用されるため、全額還付される可能性があります。


年収$20,000の場合:還付額の計算例

年収$20,000の場合の還付額について、2026年2月時点の税制に基づく計算例を示します。

働いた期間と年収の目安

年収例働いた期間の目安想定される状況
$20,0006~12か月中期~通年、フルタイム相当

年収$20,000の場合の税額計算(2026年2月時点)

項目オーストラリア(ワーホリビザ)ニュージーランド
年収$20,000NZ$20,000
適用税率15%(年収$45,000まで一律)10.5%(NZ$14,000まで)+17.5%(NZ$14,001~$48,000)
源泉徴収額(一般的)$3,000NZ$3,500程度
非課税枠なし(ワーホリビザのため)NZ$14,000まで
実際の税負担$3,000NZ$1,470+NZ$1,050=NZ$2,520
推定還付額$0~$100程度NZ$980程度

税額の内訳(ニュージーランドの場合)

所得範囲税率税額
NZ$0~$14,00010.5%NZ$1,470
NZ$14,001~$20,00017.5%NZ$1,050
合計税負担NZ$2,520

税制の違いによる還付額の差

比較ポイントオーストラリアニュージーランド
税率の適用方法一律15%超過累進課税
還付額ほとんどなしNZ$1,000程度の還付の可能性
還付される理由非課税枠なし+源泉徴収額が適正源泉徴収が多めに設定されているケースが多い

オーストラリアでは年収$20,000でも15%の税率が適用されるため、還付額はゼロになるケースが多いです。一方、ニュージーランドでは高めの税率で源泉徴収を設定していることが多く、タックスリターンで還付される可能性があります。

※2026年2月時点の税制に基づく参考例です。税率や非課税枠は毎年変更される可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。

注意:追加納税が必要になるケースもある

タックスリターンは必ずしも還付されるわけではありません。場合によっては追加納税が必要になるケースもあります。追加納税が必要になるケースとしては、複数の職場で働いていて、税金の計算が不正確だった場合などがあげられます。ただし、通常のワーホリで追加納税になるケースは稀です。

万が一通知が来た場合、数十~数百ドル程度の追加納税が必要になるケースもあります。追加納税が必要になった場合の対処法は、下記のとおりです。

  1. 追加納税の通知内容を確認する
  2. 追加納税の金額を確認する
  3. 期限内に追加分を納税する
  4. 不明点は税務局に問い合わせる

追加納税の通知を無視すると罰金が科される可能性があるため、期限内に対応しましょう。

※2026年2月時点の情報に基づいています。税制や規定は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

公式情報の確認先

機関名ウェブサイト
オーストラリア税務局(ATO)https://www.ato.gov.au/
ニュージーランド税務局(IRD)https://www.ird.govt.nz/

英語サイトでも大丈夫?申請の難易度と対処法

英語サイトでの申請について、下記の4点をお話しします。

  • 私の実体験:英語サイトで困ったこと
  • 入力項目は限定的
  • Google翻訳+日本語解説サイトで十分
  • 給与明細を紛失した場合の対処法

私の実体験:英語サイトで困ったこと

私がニュージーランドで申請した際に困ったのは、専門用語の理解です。「Gross income」「PAYE」「IR3」といった税務用語が並んでいて、何を入力すればいいのかわかりませんでした。Google翻訳を使いながら、項目を確認したのを覚えています。専門用語さえクリアすれば、あとは給与明細を見ながら数字を入力するだけです。

途中で何度も不安になりましたが、最終的には無事に申請完了できました。英語が苦手でも、時間をかければ入力を完了できます。

入力項目は限定的

タックスリターンの入力項目は、下記のとおりです。

  • 氏名や住所、連絡先
  • TFN(オーストラリア)
  • IRD番号(ニュージーランド)
  • 総収入
  • 納めた税金
  • 銀行口座情報

複雑な計算は必要ありません。給与明細に書かれている数字をそのまま入力するだけで大丈夫です。私も計算ミスを心配していましたが、システムが自動で計算してくれました。オーストラリアではmyTax、ニュージーランドではmyIRを使用します。

雇用主が事前に収入情報を税務局に提出しているため、多くの情報が自動入力されているのが一般的です。ニュージーランドのmyIRは、銀行口座を登録しておけば自動的にタックスリターンが処理されます。自動的に処理された分について、還付金が振り込まれます。

Google翻訳+日本語解説サイトで十分

英語サイトでの申請が不安なら、Google翻訳と日本語解説サイトを併用しましょう。おすすめの対処方法は、下記のとおりです。

  1. 申請画面をGoogle翻訳で変換
  2. わからない用語は解説サイトで検索
  3. 給与明細の数字を確認しながら入力

Google ChromeやEdgeなどには、ページ全体を自動翻訳する機能が搭載されています。画面を右クリックして「日本語に翻訳」を選択するだけで、すぐに日本語表示に切り替わります。日本語解説サイトでは、申請手順をスクリーンショット付きで解説しているものが多いです。おすすめの日本語解説サイトは、下記のとおりです。

サイト名URL
オーストラリアオーストラリア留学センター「タックスリターンについて」https://www.wavenetwork.com.au/australia/tax-return.html
オーストラリアWise「オーストラリアのタックスリターンはいつ?帰国後でもできる?」https://wise.com/jp/blog/tax-return-in-australia
ニュージーランドニュージーランド留学センター「Tax Return(タックスリターン)」https://newzealand-ryugaku.com/life/taxreturn-newzealand/
ニュージーランドNZを自力で攻略「タックスリターンの申請方法」https://nz-ryugaku.com/after/leaving_nz/tax-return/

給与明細を紛失した場合の対処法

給与明細を紛失した場合、雇用主にメールまたは電話で連絡しましょう。多くの雇用主は記録を保管しているため、再発行してもらえます。給与明細の再発行が難しい場合は、税務局のシステムでも確認可能です。オーストラリアではATOが、雇用主から収入報告を受けています。

ニュージーランドではIRDも同様に雇用主データを保有しています。myTaxやmyIRにログインすると、雇用主が提出した情報が自動入力されているケースが多いです。給料振込の記録からでも、収入総額を計算できます。ただし、税金の詳細はわからないため、必要なら税務局へ問い合わせてください。

※2026年2月時点の情報に基づいています。システムや手続きは変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

公式情報の確認先

機関名ウェブサイト
オーストラリア税務局(ATO)https://www.ato.gov.au/
ニュージーランド税務局(IRD)https://www.ird.govt.nz/

【オーストラリア】タックスリターンの申請方法

オーストラリアのタックスリターン申請方法について、下記の4点をお話しします。

  • 申請前に準備するもの
  • ステップ1:myGovアカウント作成
  • ステップ2:myTaxで申請
  • ステップ3:還付金の受け取り

申請前に準備するもの

オーストラリアでタックスリターンを申請する前に、下記のものを準備してください。

  • パスポート
  • TFN
  • 給与明細(Payment Summary)
  • 銀行口座情報
  • 携帯電話の番号

給与明細は雇用主から受け取ります。年度末にメールまたは郵送で送られてくるケースが多いです。紛失した場合は雇用主に再発行を依頼しましょう。2026年現在、Single Touch Payroll(STP)システムにより、雇用主が給与情報をリアルタイムでATOに報告しています。

多くの場合、myTaxにログインすると給与情報が自動的に表示されます。給与明細を紛失していても、システム上で確認できるケースがほとんどです。

ステップ1:myGovアカウント作成

オーストラリアのタックスリターンはmyGovというオンラインシステムで申請します。myGovアカウントを作成するために、myGov公式サイトにアクセスしましょう。「Create an account」をクリックしたら、メールアドレスとパスワードを設定します。設定後にTFNとパスポート情報を入力すると、アカウントが作成されます。

アカウント作成後、Australian Taxation Office(ATO)とリンクさせましょう。ATOとリンクすることで、myTaxにアクセスできます。2026年現在、初回ログイン時にSMS認証や多要素認証が求められる場合があります。携帯電話番号を登録してから、アカウントを作成しましょう。

※手順は変更される可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。

ステップ2:myTaxで申請

myGovにログイン後、myTaxから申請を開始します。申請手順は、下記のとおりです。

  1. myGovにログイン
  2. 「Services」を選択
  3. 「Australian Taxation Office」を選択
  4. 「Tax」→「Lodgements」を選択
  5. 「Income tax return」を選択
  6. 収入や税金、控除などを入力
  7. 銀行口座情報を入力
  8. 申請内容を確認して送信

2026年現在、myTaxは以前より使いやすくなっており、多くの情報が自動入力されています。雇用主が提出した給与情報や銀行利息、政府給付金なども自動入力されています。質問は簡単な英語で書かれているため、入力自体は難しくありません。

※画面構成や質問内容は変更されている可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。

ステップ3:還付金の受け取り

タックスリターンを申請後、ATOが内容を審査します。通常は2~4週間で還付金が振り込まれます。還付金は申請時に登録した銀行口座に振り込まれるのが一般的です。銀行口座を解約してしまった場合、小切手での受け取りになる可能性があるため注意してください。

2026年現在、ATOのシステムが効率化されており、簡単なケースであれば1~2週間程度で還付金が振り込まれます。複雑なケースや追加確認が必要な場合は、4週間以上かかるため注意してください。

※審査期間は変更される可能性があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

銀行口座を解約してしまった場合

銀行口座を解約してしまった場合、還付金の受け取りに問題が生じます。銀行口座を解約した場合は、Wiseなどの海外送金サービスを利用しましょう。2026年現在、Wiseなどの海外送金サービスが、オーストラリアの銀行口座番号を提供しています。Wiseのオーストラリア口座をmyTaxに登録しておけば、帰国後でも還付金を受け取れます。

Wiseの口座維持費は無料で、日本の銀行口座への送金も簡単です。帰国前なら、銀行に連絡して、タックスリターンの還付金を受け取るまで口座を残せます。ATOに連絡して、小切手で受け取ることも可能です。ただし、小切手は手数料が高額になるケースが多いため、おすすめできません。

帰国前に申請し、Wiseの口座や、オーストラリアの銀行口座で還付金を受け取るのをおすすめします。

※2026年2月時点の情報に基づいています。システムや手続きは変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。


【ニュージーランド】タックスリターンの申請方法

ニュージーランドのタックスリターンについて、下記の5点をお話しします。

  • 自動化されたタックスリターン
  • 帰国前の申請前に準備するもの
  • ステップ1:myIRアカウント作成
  • ステップ2:帰国前の手続き
  • 銀行口座を解約してしまった場合

自動化されたタックスリターン

ニュージーランドでは2019年4月からタックスリターンが自動化されています。何も申請しなくても自動的に還付金が振り込まれるのが一般的です。IRDが雇用主から収入情報を受け取り、自動で計算して毎年5〜7月頃に還付金が登録された銀行口座に振り込まれます。

ただし、ワーキングホリデーで年度途中に帰国する場合は、自分から連絡する必要があります。例えば、2025年9月に来て2026年8月に帰国する場合、2025年9月〜2026年3月31日分は自動処理されます。ただし、2026年4月1日〜8月分については、帰国前に連絡しなければいけません。

帰国前の申請前に準備するもの

帰国前にタックスリターンをする際は、下記のものを準備してください。

  • パスポート
  • IRD番号(税務番号)
  • 最後の給与明細
  • 帰国の航空券(画像やPDF)
  • 銀行口座情報

IRD番号は働き始める際に取得しています。IRD番号を忘れた場合は、給与明細に記載されているので確認しましょう。

ステップ1:myIRアカウント作成

ニュージーランドのタックスリターンはmyIRというオンラインシステムで管理します。まだアカウントを作成していない場合は、帰国前に作成してください。myIRアカウント作成手順は、下記のとおりです。

  1. myIR公式サイトにアクセス
  2. 「Register for myIR」をクリック
  3. IRD番号を入力する
  4. 本人確認情報を入力
  5. パスワードを設定

アカウント作成は10分程度で完了します。myIRアカウントを作成しておくと、オンラインでIRDとのやり取りができ、還付金の状況も確認できます。

※2026年2月時点の手順です。手順は変更されている可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。

ステップ2:帰国前の手続き

帰国が決まったら、myIRからIRDに連絡します。myIRでの連絡手順は、下記のとおりです。

  1. myIRにログイン
  2. 「Secure mail」を選択
  3. 帰国する旨を英文で作成
  4. 帰国の航空券と最後の給与明細を添付
  5. 内容を確認して送信

メッセージの例文は次のとおりです。

英文日本語訳
Dear Sir/Madam,担当者様
I am writing to request a tax return as I am leaving New Zealand.ニュージーランドを出国するため、タックスリターン(税金還付)を申請いたします。
I left New Zealand on [帰国日] and will no longer work in New Zealand.[帰国日]にニュージーランドを出国し、今後ニュージーランドで働く予定はありません。
I have already received my final payslip from my employer.雇用主から最終給与明細を既に受け取っております。
Therefore, I would like to request a tax refund.つきましては、税金の還付を申請いたします。
I look forward to hearing from you.ご返信をお待ちしております。
Yours faithfully,敬具

IRDからの返信は通常2~3週間程度かかるのが一般的です。IRDが内容を確認し、還付額を計算してメールで連絡してくれます。IRDから還付額の連絡が来たら、通常1〜4週間で登録した銀行口座に振り込まれます。メールで通知が来るので、振り込みのタイミングはわかりやすいです。

※2026年2月時点の手順です。メッセージの送信方法は変更されている可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。

銀行口座を解約してしまった場合

ニュージーランドでも、銀行口座を解約してしまった場合の対処法は3つ存在します。1つ目は、Wiseのニュージーランド口座を利用する方法です。Wiseでニュージーランドの銀行口座番号を取得し、myIRに登録すると、還付金を全額受け取れます。Wiseで日本円への両替する場合、格安の手数料で行えます。

Wiseはオンラインで日本の銀行口座に送金できるため、帰国後の手続きもスムーズです。2つ目は、ニュージーランドの銀行口座を維持する方法です。帰国後にオンラインで口座を管理し、還付金を受け取った後に遠隔で口座を閉じれます。ただし、銀行によっては月額数ドルの維持費がかかるため、事前の確認が必要です。

3つ目は、myIRで日本の銀行口座を登録する方法です。myIRで日本の銀行口座を登録する方法でも還付金の受け取りは可能ですが、送金手数料がかかります。銀行のレートが適用され、為替面で不利になるため、あまりおすすめできません。帰国前にタックスリターンの連絡をして、Wise口座で還付金を受け取るのをおすすめします。

※手順は変更されている可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。


タックスリターンの代行サービスについて

タックスリターンの代行サービスについて、下記の3点をお話します。

  • タックスリターンの代行サービスとは
  • 手数料の相場と業者の見分け方
  • 代行サービスを使うべき人

タックスリターンの代行サービスとは

タックスリターンの代行サービスは、タックスリターンの申請を代わりに行うサービスです。myIRのシステムを操作したりする必要がなく、必要な情報を日本語で伝えるだけで手続きできます。複数の雇用主のもとで働いていた場合でも、適切に処理してくれるため安心です。ただし、代行サービスには手数料が発生します。

一般的には還付金額の一定割合を手数料として支払う成功報酬型や、固定料金制などがあります。代行サービスを選ぶ際は、実績があり信頼できる業者を選ぶことが大切です。口コミや評判を確認し、料金体系が明確で、日本語でのサポートが充実しているかどうかをチェックしましょう。

自分で申請する自信がない人にとっては、価値があるサービスといえます。

手数料の相場と業者の見分け方

日本語対応業者の場合は還付額の20~30%程度、現地英語業者の場合は還付額の10~20%程度かかります。固定料金制の場合は50~150ドル程度が一般的です。信頼できる代行サービスを見分け方は、下記のとおりです。

  • 料金体系が「還付額の○%」と明示されている
  • 日本語対応の有無が記載されている
  • 申請件数や成功率などを公開している
  • Google口コミやSNSでの評判が良い
  • 還付金がない場合の返金制度がある

一方で、注意すべき業者もあります。「100%還付保証」などの誇大広告を掲げている業者や料金を明示していない業者は注意が必要です。連絡先が不明確な業者や、還付額の40%以上を要求する業者などは避けましょう。複数の業者に見積もりを取ることをおすすめします。

Google検索で「ワーホリ タックスリターン 代行」と検索すると、日本語対応の業者を見つけられるでしょう。ただし、2026年現在はタックスリターンが自動化されています。代行サービスを必要とするケースは、以前より少なくっているといえるでしょう。

代行サービスを使うべき人

自分で申請すべきか、代行を使うべきかの判断基準は下記のとおりです。

自分で申請すべき人

  • 還付額が少ない($300以下)
  • 時間に余裕がある
  • 英語に少しでも抵抗がない
  • 手数料を節約したい

代行を使うべき人

  • 還付額が高額である($1,000以上)
  • 複雑な収入がある
  • 英語がほとんどできない
  • 時間がなく、確実に申請したい

自分でタックスリターンを申請してみるのをおすすめします。途中でどうしてもわからなくなってから、代行サービスを検討しても遅くありません。私も不安でしたが、Google翻訳を使いながら進めたら、申請を完了できました。


まとめ:タックスリターンは必ずやろう

タックスリターンはワーキングホリデーで働いた人にとって、払いすぎた税金を取り戻せる手続きです。オーストラリアとニュージーランドでは税制が異なり、還付額も変わります。ニュージーランドでは非課税枠があるため、年収が低い場合でも全額還付される可能性があります。

オーストラリアではワーホリビザに対する非課税枠が廃止されているため、還付額が少なくなるケースが多いです。申請方法は英語サイトでの手続きになりますが、Google翻訳や日本語解説サイトを活用すれば対応できます。入力項目は給与明細の数字を転記するだけなので、複雑な計算は必要ありません。

オーストラリアではmyTaxから、ニュージーランドではmyIRから申請しましょう。ニュージーランドでは2019年以降タックスリターンが自動化されており、通常は何もしなくても還付金が振り込まれます。帰国後でも申請期限内であれば手続き可能ですが、還付金を受け取るための銀行口座が必要です。

口座を解約した場合は、Wiseなどの海外送金サービスを利用すると、帰国後でも還付金を受け取れます。代行サービスもありますが、手数料がかかるため、自分で申請してみることをおすすめします。タックスリターンは権利として認められている制度です。タックスリターンを申請して、払いすぎた税金を取り戻しましょう。

免責事項

  • 本記事は2017-2019年の私の経験に基づいています
  • 税率や申請方法は変更されている可能性があります
  • 本記事は税務アドバイスではありません
  • 最新情報は必ず公式サイトでご確認ください
  • 個別の税務相談が必要な場合は、税理士などの専門家にご相談ください

参考リンク:

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