「ワーホリのタックスリターン、帰国してからでも間に合う?」
渡航前の私も、同じ疑問を持っていました。税金の手続きと聞くと難しそうで、後回しにしてしまいがちです。しかし実際にタックスリターンを申請してみると、NZでは約600NZドルが手元に戻ってきました。一方でAUでは還付がほぼゼロだったため、制度を知らないまま申請して損した気分になる人が多いのも事実です。
本記事では、AUとNZそれぞれで実際に働いた私の体験をもとに、還付額が違う理由と仕組みを解説します。申告が必要かどうかの判断基準や申請の流れ、帰国後でも申請できる期限と方法も書きました。「結局いくら戻ってくるのか」の目安も試算例とあわせて紹介します。AU・NZどちらか一方だけでなく、両方の制度をまとめて知りたい人にも役立つ内容です。
タックスリターンがよくわからないという人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は私個人の2017〜2019年当時の体験と執筆時点のリサーチをもとに書いています。税制や申請方法は変更の可能性があるため、最新情報はATOやIRDの公式サイトをご確認ください。
【結論】あなたはどのケース?

今のあなたの状況を確認してみましょう。
| あなたの状況 | 結論 | 詳しくは |
|---|---|---|
| NZ在職中に帰国予定 | 帰国前にIRDへ連絡すれば最短で受け取れる | 帰国前にIRDへ連絡する方法へ |
| NZで税年度末(3/31)まで滞在 | 何もしなくてOK、5〜7月に自動処理 | 自動処理される人・自分で手続きが必要な人の違いへ |
| NZから帰国済みで未申請に気づいた | 過去4年分まで遡って申請可能 | 帰国後でも申請できる?へ |
| AUに滞在中・滞在した | 還付はほぼゼロだが申告義務あり、10/31が期限 | AUの申請方法へ |
NZでは約600NZドルの還付、AUでは還付ほぼゼロというのが私の実体験です。理由は本文で解説します。
※上記はあくまで目安です。同じ状況でも、勤務先の数や給与形態によって当てはまり方は変わるので注意してください。
ワーホリのタックスリターンの実際

タックスリターンを申請した際の還付金額は、渡航した国とビザ種別によって変わります。タックスリターンについて、下記の3点を解説します。
- AUとNZで還付額が違う理由
- 国によって差が出る理由
- AUでは申告するのが無難
AUとNZで還付額が違う理由
タックスリターンで還付金が戻ってくるのは、主にニュージーランドでの話です。ニュージーランドでは、雇用主が給与から税金を源泉徴収して納めるPAYEという仕組みがあります。課税額は年収に応じた累進課税で計算されるのが一般的です。ワーホリの場合は年度の途中から働き始めるケースが多く、「1年間フルで働いた前提」で税金が引かれます。
実際に稼いだ金額に対して税金を取りすぎていたケースが多く、差額が還付されます。私もニュージーランドでは、約600NZドルの還付を受けられました。オーストラリアでは、2017年からワーホリビザへの15%一律課税ルールが導入されました。オーストラリア居住者が受けられる非課税枠の適用外で、還付金が戻りにくい構造です。
「AUとNZでの税の仕組みの違い」は、ワーホリ全体のお金管理とも関係しています。ワーホリでのお金の動き方について詳しく知りたい人は、下記の記事をご覧ください。
ワーホリ中のお金管理完全マニュアル【所持金10ドルになった失敗から学ぶ】
※還付額は収入や勤務期間、雇用形態によって異なります。個別の税務判断については公認会計士または各国の税務局(AU:ATO/NZ:IRD)にご相談ください。
国によって差が出る理由

AUとNZで還付額に差が出る理由は、各国の政策の違いにあります。2国の税制の違いを下記の表にまとめました。
| 項目 | AU | NZ |
|---|---|---|
| 税率の仕組み | 15%一律課税 | 累進課税(居住者と同様) |
| 非課税枠 | なし | なし(1ドルから10.5%課税、ただし税率自体が低い) |
| 還付の発生しやすさ | 発生しにくい | 発生しやすい |
| 導入の背景 | 財政赤字対策としての税収確保 | 居住者と同様の累進税率を適用 |
NZは年収が低いほど税率が下がるため、ワーホリ保持者には「取りすぎた分の還付」が発生しやすいです。一方、AUの15%一律課税は税収を確保する意図で設計されているため、還付が発生しにくい構造になっています。私もAUでは還付金を受け取れませんでした。
AUでは申告するのが無難
AUには「申告不要(non-lodgment)」という制度があります。ワーホリビザには15%の一律課税が適用され、居住者向けの非課税枠は適用されませんが、申告義務の有無とは別の話です。ワーホリの場合、収入が給与のみで、課税所得が年$45,000未満であれば申告不要となる場合もあります。
一方、ABN収入がある、控除を申請したい、複数の収入源があるといった場合は、申告義務が生じる場合があります。「申告不要かどうか」の判断は自己責任です。申告しない場合、ペナルティが課される場合があるので注意してください。申告不要かどうかを確認したい場合は、ATOの公式ツール「Do I need to lodge a tax return?」を使いましょう。
ABNを使った収入がある場合や複数の雇用主のもとで働いた場合は、通常の源泉徴収と計算方法が異なります。申告について迷った場合は、ATOや公認会計士に確認しましょう。
タックスリターンする際の確認ポイント

どの国で働いたかによって、確認すべきことが変わります。タックスリターンの確認ポイントについて、下記の3点を解説します。
- 給与明細の「Tax」欄を確認
- AUは年収やビザ種別、源泉徴収率を確認
- NZは「いつ帰国したか」を確認
給与明細の「Tax」欄を確認
手元に残っている給与明細の「Tax」または「PAYG(Pay As You Go)」の欄を確認してください。何らかの金額が記載されていれば、給与から税金が引かれていたことを意味します。税金が引かれていれば、申告によって金額が正しいかどうかを確認する権利と義務が発生します。
給与明細が手元にない場合でも、AUであればmyGovアカウントと連携したATOのシステムで確認可能です。NZの場合はmyIRアカウントにログインすれば、雇用主が申告した収入と税額の履歴を確認可能です。渡航中に給与明細を捨ててしまった場合でも、オンライン上で記録が残っています。ただし、現金払いでの収入は給与明細が発行されないケースが多いです。
雇用主がPAYEを適切に処理していない場合、税務記録に残っていない場合もあります。現金払い収入であっても申告義務は発生します。現金払い収入については個別性が高いため、ATOまたはIRDに確認しましょう。
AUは年収やビザ種別、源泉徴収率を確認

AUでタックスリターンの対象になるかどうかは、「税金が引かれていたか」だけでは判断できません。ビザ種別や年収、源泉徴収率の3点が絡み合います。ワーホリビザの場合、15%の一律課税が適用されます。年収18,200AUD以下であっても、ワーホリビザには非課税枠が適用されず、税金が引かれるのが一般的です。
申告が必要かどうかは、下記の条件を目安に確認してください。
| 状況 | 申告の要否 |
|---|---|
| 年収$45,000以下で15%が正しく源泉徴収されており、控除を申請しない | 申告不要のケースが多い |
| 控除(仕事関連の経費など)を申請したい | 申告が必要 |
| 複数の雇用主のもとで働いていた | 申告が必要 |
| ABNを使った収入がある | 申告が必要 |
申告した場合の還付額は、源泉徴収が正確だったか、就業期間や雇用主の数などによって個人差があります。還付が出ないケースもあれば、過大徴収分が還付されるケースもあります。判断が難しい場合は、ATOの公式ツール「Do I need to lodge a tax return?」で確認するのが確実です。
NZは「いつ帰国したか」を確認
NZの場合、「いつ帰国したか」によってタックスリターンの進み方が変わります。税年度(4月1日〜翌年3月31日)の途中で帰国するかどうかで、自動処理されるタイミングが変わるためです。申請のタイミングとやるべきことは、「【NZ】タックスリターンはいつ申請する?」を確認してください。
タックスリターンで戻ってくる金額の目安

タックスリターンでいくら戻るかは、渡航国と働いた期間によって変わります。タックスリターンで戻ってくる金額の目安について、下記の3点を解説します。
- NZの還付額の目安
- AUの還付額の目安
- 還付ゼロでも申請すべき理由
NZの還付額の目安
NZの所得税は累進課税で、年収に応じて税率が変わります。下記は一般的なPAYEの税率区分です。
| 年収 | 税率 |
|---|---|
| $0〜$15,600 | 10.5% |
| $15,601〜$53,500 | 17.5% |
| $53,501〜$78,100 | 30% |
| $78,101〜$180,000 | 33% |
| $180,001以上 | 39% |
ワーホリで1年の途中から働き始めた場合、雇用主は「1年間フルで働く前提」の月割り計算で源泉徴収します。年収換算では低い税率区分に収まるはずの人でも、月々の源泉徴収は高めの税率で計算されてしまうため、年度末に差額が還付されます。私自身は、ニュージーランドで約600NZドルの還付を受け取りました。
還付見込み額は勤務先の数や労働時間、給与形態によって変わります。自分の場合の目安を正確に知りたい人は、IRD公式サイトの試算ツールやmyIR上の記録から確認するのが確実です。
※上記の税率は2025〜2026年度の参考値です。制度は変更される可能性があるため、最新の税率はIRD公式サイトでご確認ください。還付額の実例は筆者個人の体験であり、上記の試算例とは別のケースです。金額の内訳を保証するものではありません。
AUの還付額の目安

AUのワーホリビザ保持者は、原則として非課税枠が適用されず、一律15%が課税されます。年収20,000AUDのワーホリの場合、3,000AUDが課税されます。確定申告をしても還付にはつながらないケースが一般的です。ただし、税務上の居住者と認定される場合、非課税枠と累進税率が適用される場合があります。
還付額が大きくなる場合もあるため、ATOまたは公認会計士に確認しましょう。
※ワーホリ中に居住者と認定されるケースなど例外的な状況も存在します。タックスリターンについて気になった人は、ATOまたは公認会計士へ確認しましょう。
還付ゼロでも申請すべき理由【義務と罰金の話】
AUでほぼ還付がゼロとわかっていても、申告義務がある場合は申請しなければなりません。申告を怠ると、ATOの裁量でペナルティが課される場合があります。「戻ってくるお金がないから関係ない」と判断するのは危険です。未申告のリスクの詳しい内容や、私自身が申告を先延ばしにした経験については、下記の記事で解説しています。
ワーホリのタックスリターンを申請しないとどうなる?【AU・NZ別リスクを解説】
【NZ】タックスリターンはいつ申請する?

NZの税年度は4月1日〜翌年3月31日で、還付処理のタイミングは帰国のタイミングによって変わります。ニュージーランドのタックスリターンのタイミングについて、下記の5点を解説します。
- カレンダーで見る申請タイミング
- 自動処理される人・手続きが必要な人の違い
- 帰国前にIRDへ連絡する方法(myIR)
- 口座を解約してしまった場合の対処法
- 動きがない場合の問い合わせ方法
カレンダーで見る申請タイミング
NZのタックスリターンは「税年度末(3月31日)」と「帰国のタイミング」の組み合わせを確認するのが大切です。下記の表に、時期ごとにやるべきことをまとめました。
| 時期 | 状況 | やること |
|---|---|---|
| NZ滞在中、帰国前 | 税年度の途中で帰国する | 帰国前にmyIRからIRDへ「NZを離れる」旨を連絡する |
| 3月31日 | NZの税年度末 | 何もしなくてOK(帰国・出国する人は、IRDへの連絡を済ませておくのが理想) |
| 5〜7月 | IRDによる自動計算期間 | 自動的に還付・追加納税額が通知される |
| 7月以降 | 自動処理が完了しない場合 | myIRで自分から申請するか、IRDへ電話・メールで問い合わせる |
| 帰国後、期限を過ぎて気づいた場合 | いつでも | 過去4年分まで遡って申請できる |
私がNZに滞在していた2018年当時は自動化前でしたが、myIRで手続きを完了させて還付を受け取りました。まずは自分がこの表のどこに当てはまるかを確認してみてください。
自動処理される人・手続きが必要な人の違い

ニュージーランドのタックスリターンでは、IRDがmyIR上で自動計算し、還付または追加納税の金額を通知します。自動処理が行われるのは、「収入が給与や賃金、銀行預金利息などすでに課税されている投資収益のみ」の場合です。ワーホリ中の就労収入の多くは、自動処理の対象です。
一方で、税年度の途中でNZを離れた場合、IRDに連絡して早期アセスメントを依頼できます。myIRからメッセージを送り、銀行口座情報を最新状態に保っておくと、還付金の受け取りが可能です。帰国後に翌年度の自動アセスメントを待つという選択肢もあります。
帰国前にIRDへ連絡する方法(myIR)
ニュージーランドを離れる前に、下記の手順でIRDへの連絡を済ませておきましょう。
まずmyIRにログインします。
myIR上の銀行口座情報が最新の状態になっているか確認します。還付金の振込先として使用するため、解約済みの口座が登録されていないかチェックしましょう。
myIRのメッセージ機能から、「NZを離れること」をIRDに伝えるメッセージを送ります。
IRDが収入記録を照合し、還付額または追加納税額を確定させましょう。
還付がある場合は、登録した銀行口座に振り込まれます。
※myIRの操作画面・手順は変更される可能性があります。最新情報はIRD公式サイトでご確認ください。
口座を解約してしまった場合の対処法【Wise活用】

NZの銀行口座を解約してから帰国した場合、還付金の受け取り先がなくなるという問題が起きます。IRDへの振込先として日本の銀行口座を直接指定することは難しいです。銀行口座を解約した場合は、Wiseの利用をおすすめします。Wiseは日本に居住していても利用できる海外送金サービスで、NZドル建ての受け取り口座を作れます。
IRDへの振込先としてWiseのNZドル口座情報を登録すると、還付金を受け取ったうえで日本円に換金可能です。私自身はWiseを知らずに渡航したため、後からWiseを知って後悔しました。Wiseの使い方や活用方法の詳細については、下記の記事をご覧ください。
Wiseを知らなかった私の後悔【銀行送金で3〜7営業日と言われて諦めた話】
※Wiseは送金・外国為替サービスであり、銀行ではありません。残高保護の仕組みや利用条件が銀行口座とは異なります。IRDへの振込先として登録できるかどうかは、IRD側の受け付け状況によって変わる可能性があります。事前にIRDへご確認ください。
動きがない場合の問い合わせ方法
myIRで連絡しても、5〜7月を過ぎて動きがない場合は、IRDへ直接問い合わせできます。連絡手段は下記のとおりです。
| 手段 | 連絡先の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| myIR内のSecure mail | myIRアカウント内 | 記録が残る、返信までに数日かかる場合あり |
| 電話問い合わせ | IRD公式サイトに記載の海外からの電話番号 | 即時対応だが、日本はフリーダイヤル対象国に含まれないため通常の国際電話料金がかかる。時差・混雑にも注意 |
海外からの電話は時差に注意が必要です。NZの営業時間内にかける必要があるため、日本時間との時差を確認してからかけましょう。myIR内のSecure mailで問い合わせ、急ぎの場合のみ電話を使うという使い分けがおすすめです。
※連絡先の詳細(電話番号など)は変更される可能性があるため、最新の情報はIRD公式サイトでご確認ください。
【AU】タックスリターンの申請方法

オーストラリアにおけるタックスリターンの申請方法について、下記の3点を解説します。
- 申請前に準備するもの
- myGov・myTaxでの申請の流れ
- 申請期限を過ぎたらどうなるか
申請前に準備するもの
オーストラリアでタックスリターンを申請する前に、以下のものを準備してください。
myGovの公式サイトにアクセスし、アカウントを作成します。作成後はATOと紐づけましょう。紐づけが完了していないと、申告システム「myTax」にアクセスできません。
TFNはタックスリターン申請時に必要です。番号がわからなくなった場合は、ATOに問い合わせれば確認できます。
「Income Statement」は、給与の支払い証明書です。近年は雇用主がATOに自動送付するケースが増えており、myTaxにログインすると数値が入力されています。ワーホリビザで働いていた人は、「Payment Type:H」の記載も確認しておきましょう。
還付金の振込先として、口座番号とBSB番号(日本の支店コードに相当)が必要です。帰国後に口座を解約済みの場合は、Wiseのオーストラリア口座を代わりに使えます。ANZ Plusのようなオンライン専用口座は、トラブル時の対面サポートがない点に注意が必要です。
仕事道具や通勤費などの領収書があれば控除に使えます。医療費は控除対象になりにくいため、仕事関連の領収書を優先して保管しておきましょう。
自分で申告する場合の締め切りは毎年10月31日です。遅れると330ドル以上の罰金が発生するため注意してください。
myGov・myTaxでの申請の流れ

myGov・myTaxでの申請の流れは、下記のとおりです。
myGovにログインし、ATOのサービスに移動しましょう。
メニューから「Tax」→「Lodgements」→「Income tax return」を選択すると、タックスリターンの画面に入ります。
申告年度を選択すると、申告書の下書きが作成されます。画面の指示に従って、収入や控除、銀行口座情報を確認・修正しましょう。
内容の確認が完了したら、「Submit」を押して申請完了です。
申請後、ATOから処理完了通知(Notice of Assessment)が届きます。還付がある場合は指定口座への振込案内、追加納税がある場合は支払い案内が届きます。
ATOの還付金は、日本の銀行口座への直接振込には対応していません。オーストラリア国内の支店にある口座への振込が必要です。帰国後に豪州の口座を解約済みの場合は、WiseのAUD口座をmyTaxに登録しておくことで受け取れます。
口座を解約したかどうか自体があいまいな場合は、下記の記事もあわせてご覧ください。
オーストラリアの銀行口座を解約し忘れた話【放置するとどうなる】
※メニュー名や画面構成は変更される可能性があるため、最新の操作方法はATO公式サイトでご確認ください。
申請期限を過ぎたらどうなるか
AUのタックスリターンの期限は通常10月31日です。期限を過ぎた場合、364〜1,820AUD程度のペナルティが課される可能性があります。ただし、還付が発生する場合は、原則としてペナルティは課されません。「期限内に申告できなかった合理的な理由がある場合」はATOにペナルティの免除を申請できます。
帰国後に「期限を過ぎていることに気づいた」という場合でも、早急に申告するとペナルティを最小化できます。
※タックスリターン申請方法の詳細は、オーストラリア留学センターをご確認ください。ペナルティの金額や条件は変更される可能性があります。最新の情報はATO公式サイトでご確認ください。
帰国後でも間に合う?タックスリターンの疑問に答えます

帰国後に直面しやすいタックスリターンの疑問について、下記の3点を解説します。
- 帰国後でも申請できる?期限はいつまで?
- 給与明細を紛失した場合の対処法
- 代行サービスは使うべきか
帰国後でも申請できる?期限はいつまで?
帰国後でもタックスリターンを申請できます。AUの場合、確定申告の期限は原則10月31日ですが、過去の未申告年度分についても申告できないわけではありません。ATOはmyTaxで2016年分以降の過去の申告書をオンラインで受け付けています。ただし、年数が古いほど手続きが複雑になるため注意してください。
タックスリターンを申請する場合は、myGovアカウントが有効かを確認しましょう。ATOとのリンクが生きているかのチェックも必要です。NZの場合、IRDは原則として現在の税年度から過去4年分の還付申請を受け付けています。帰国後でもmyIRにログインすると、タックスリターンの申請が可能です。
タックスリターンの手続きに関わる銀行口座の作り方の詳細については、下記の記事をご覧ください。
ワーホリの銀行口座、どこがおすすめ?AU・NZ両方で開設した私の結論
給与明細を紛失した場合の対処法

帰国後に申請しようとして、給与明細を捨ててしまっている人は多いです。しかし、多くのケースで給与明細の記録はオンライン上に残っているので心配いりません。AUの場合、すべての雇用主が、ATOに給与明細を直接送付することが義務化されています。myTaxにログインすると、ATOが受け取った収入データが自動で申告書に反映されます。
給与明細の紙がなくても、ATOのデータが正しければ問題なく申告可能です。雇用主がATOに未申告の場合は、ATOに状況を説明して相談しましょう。NZの場合は、myIRのアカウントにログインすれば、収入記録を確認できます。給与明細の紙が手元になくても、myIR上のデータをもとにタックスリターンの申請が可能です。
代行サービスは使うべきか
タックスリターンを代わりに申告してくれる代行サービスは存在します。日本語対応のサービスもあり、帰国後に「自分でmyGovを操作するのが不安」という人には安心感があります。手数料の相場は業者によって異なるので確認が必要です。手数料は、固定料金制と、還付額の一定割合を支払う成功報酬型の2種類があります。
費用対効果を考えるうえで大切なのは、「還付が見込めるかどうか」です。AUのワーホリビザの場合、源泉徴収の状況や国籍によって還付額に個人差があります。還付が少ない、またはゼロになるケースもあるため、代行手数料を支払うと赤字になる可能性もあります。一方で、申告義務があるにもかかわらず申告が難しい場合は、代行の活用を検討しましょう。
状況別の目安は、未申告リスクをまとめた下記の記事でも比較表つきで紹介しています。
ワーホリのタックスリターンを申請しないとどうなる?【AU・NZ別リスクを解説】
代行サービスを選ぶ際は、ATOに登録された正規のRegistered Tax Agentであることを確認してください。登録状況は、ATOではなくTPBのPublic Registerで確認できます。還付を保証する、あるいは契約を急がせるような業者には注意しましょう。
※代行サービスの内容・手数料は事業者によって異なります。本記事は代行業者を推薦・保証するものではありません。契約前に料金・サービス内容を確認してください。
まとめ:タックスリターンは「権利」であり「義務」でもある

タックスリターンは、ワーホリ中に働いた人全員に関係してくる手続きです。NZでは還付が発生しやすく、私自身も約600NZドルを受け取りました。一方AUでは15%の一律課税が適用されるため、ワーホリビザは還付がほぼゼロになるケースが大半です。「還付がないなら申請しなくてもいい」と思いがちですが、申告義務は原則として生じます。
タックスリターンを申請しなかった場合、将来の再渡航に影響する可能性もゼロではありません。タックスリターンは帰国後でも申請できます。AUはmyGovとmyTaxで、NZはmyIRで手続きが完結します。銀行口座を解約済みの場合は、Wiseを振込先として登録すると、帰国後でも還付金の受け取りが可能です。
手続きが難しく見えると思いますが、入力自体は給与明細の数字を転記するだけです。私もGoogle翻訳を使いながら、タックスリターンの申請を完了できました。タックスリターンは、自分でチャレンジしてみることをおすすめします。渡航前後の経緯を詳しく知りたい人は、下記のプロフィール記事もあわせてご覧ください。
帰国前後に確認すべき手続きをまとめたチェックリストもあわせてご利用ください。
申告に必要な公式サイト
- オーストラリア税務局(ATO):https://www.ato.gov.au/
- ニュージーランド税務局(IRD):https://www.ird.govt.nz/
※本記事は2017〜2019年の私の実体験と執筆時点のリサーチに基づいています。税制・申請方法は変更の可能性があるため、最新情報は上記の公式サイトでご確認ください。


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