「ワーホリに保険って、本当に必要なの?」
渡航前、私も同じことを考えていました。クレジットカードの付帯保険があるし、健康には自信がある。保険の重要性を感じていなかった矢先、ヘイスティングスで耳鼻科に駆け込む羽目になりました。幸い軽症で済みましたが、診察や処置、薬代で約70NZドルかかったのを覚えています。
保険に加入していたため申請できましたが、無保険だったら全額自己負担でした。入院や手術になっていたら、数十〜数百万円かかる世界です。本記事では、2017〜2019年のワーホリで実際に保険を使った体験をもとに、保険が必要な理由について解説します。
クレカ付帯保険では足りない理由や選び方と費用の目安、保険請求の手順も解説します。ワーホリ前の保険を考えている人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は私個人の2017〜2018年当時の体験をもとに書いています。最新の保険情報は各社公式サイトでご確認ください。
ワーホリに保険が必要な理由【NZで実感した体験談】

私が実際に現地で医療機関を受診した体験をもとに、下記の3点を解説します。
- ヘイスティングスで耳鼻科に駆け込んだ話
- 保険なければ全額自己負担
- 入院・手術になっていたら数百万円の世界
ヘイスティングスで耳鼻科に駆け込んだ話
ヘイスティングスでジャパレスの仕事をしていたある日、耳の中に違和感を覚えました。最初は疲れのせいだと思い、そのまま仕事をこなしていました。しかし違和感は数日経っても消えず、耳が少しおかしいと感じたのを覚えています。仕事を終えたあと、徒歩圏内にあったクリニックに向かいました。
受付で症状を伝え、診察室に通されます。英語での説明は不安でしたが、「耳の中がおかしい」という旨を何とか伝えることができました。診察してもらったところ、綿棒の綿が耳の中に残っていたのです。医師に専用の器具で取り出してもらい、処置と薬の処方もしていただきました。
ニュージーランドではGP(一般開業医)が耳鼻科を含む幅広い症状を診てくれる仕組みです。症状は改善し大事には至りませんでした。海外では、日本のように市販薬で様子を見るのが難しい場合もあります。耳や目など感覚器官に関わる症状が続く場合は、早めに受診することをおすすめします。
※上記は2017〜2018年当時の私個人の体験です。医療機関の仕組みや対応は状況によって異なります。
保険なければ全額自己負担

今回の受診で発生した費用は、診察や処置、薬の処方を含めて約70NZドルでした。2017年当時のレートで換算すると、約5,600〜6,000円程度です。軽症だったため安く済んだ部類に入りますが、保険に加入していたため、帰国後に全額申請できました。無保険だった場合、約70NZドルは丸ごと自己負担になっていました。
ヘイスティングスでのジャパレス勤務は収入が安定していましたが、突然の出費はストレスになります。保険があったことで「受診するかどうか迷う」という状況にならずに済んだため、精神的にゆとりを持てました。ワーホリビザで医療機関を受診する場合、日本の健康保険は適用されません。
GPの診察費は外国人の場合、当時で60〜80NZドル程度が相場でした。今回のように処置と薬代が加わると、70NZドル前後になるケースは十分考えられます。保険があれば、安心してワーホリに臨めます。ワーホリ中は保険に入っていてよかったなと感じました。
※費用はGPや地域・時期によって異なります。最新の医療費は各機関にご確認ください。
入院・手術になっていたら数百万円の世界
私の場合は軽症で済みましたが、症状が重大だった場合、保険の重要性が増します。ニュージーランドの医療費は、日本と比べて高額です。参考として、費用の目安を下記に示します。
- 救急車の利用:最低800NZドル
- 専門医の受診:100NZドル以上
- レントゲン:150〜500NZドル
- 入院・手術:数十〜数百万円
日本では国民健康保険のおかげで医療費を抑えられていますが、海外では適用できません。盲腸の手術で数十万円、骨折の手術で100万円以上という請求が実際に発生しています。入院が長引くほど、費用が膨れあがります。ジャパレスの仕事は、ファーム作業と比べると身体的リスクは低い環境でした。
しかし、生活全般を通じてケガや体調不良のリスクはゼロではありません。保険は「万が一のお守り」ではなく、海外では「あって当然のインフラ」だと実感しています。
※上記は参考情報です。実際の医療費は状況によって異なります。
クレカ付帯保険だけで大丈夫?ワーホリに向かない3つの理由

クレカ付帯保険には、ワーホリに向かない部分があるのも事実です。クレカ付帯保険について、下記の3点を解説します。
- 補償期間が90日で切れる問題
- 疾病治療費が低すぎる問題
- 利用付帯の条件を満たせないケース
補償期間が90日で切れる問題
クレカに付帯する海外旅行保険の多くは、出国から90日間が補償期間の上限です。ワーホリは最長1年間の滞在が前提ですから、90日を過ぎた段階で補償が切れてしまいます。私自身クレカは持っていましたが、付帯保険をほとんど意識していませんでした。仮に意識していたとしても、90日ではワーホリ全期間をカバーできないのは明らかです。
滞在4か月目以降は無保険状態であるため、単独保険に加入しない限りリスクは解消されません。ワーホリの滞在後半は、現地生活にも慣れて活動の幅が広がる時期です。旅行や新しい仕事への挑戦など、アクティブに動く機会がワーホリ後半になるにつれて増えます。活動が活発になるほど、ケガや体調不良のリスクも増えます。
補償が切れるタイミングを考えると、クレカ付帯保険をメイン保険として頼るのはおすすめしません。クレジットカードの選び方や海外キャッシングについては、下記の記事で詳しく解説しています。
【2026年最新】ワーホリで使えるクレカ4選|海外キャッシング完全比較
疾病治療費が低すぎる問題

クレカ付帯保険の疾病治療費は、カードによって異なります。年会費無料カードでは疾病治療費が50万円程度のものも少なくありません。ニュージーランドなどの医療費水準を考えると、50万円では入院1〜2週間で底をつきます。疾病治療費とは、病気やケガで病院にかかった際の治療費を補償する項目です。
死亡保険金が高くても、疾病治療費が低ければ安心できません。保険を選ぶ際には、疾病治療費を確認しましょう。単独保険であれば疾病治療費を1,000万円以上に設定することも可能です。クレカ付帯保険は補助的な役割として位置づけ、メイン保険としては単独保険を選ぶことをおすすめします。
利用付帯の条件を満たせないケース
クレカ付帯保険には、自動付帯と利用付帯の2種類があります。自動付帯と利用付帯の違いは下記のとおりです。
| 種類 | 条件 | 特徴 |
|---|---|---|
| 自動付帯 | カードを保有しているだけで適用 | 手続き不要、条件なし |
| 利用付帯 | 航空券やツアー代金をカードで決済することが必要 | 決済を忘れると保険が効かない |
利用付帯の場合、航空券を別のカードや現金で購入してしまうと保険が適用されません。渡航準備でバタバタしているときに、別の支払い方法を選んでしまうリスクは十分あります。私がクレカ付帯保険を意識していなかった背景にも、条件の複雑さがありました。
条件を満たしていたとしても、補償期間90日と疾病治療費の低さという問題は残ります。クレカ付帯保険は「ないよりマシ」という位置づけであり、メイン保険として頼るのは避けましょう。海外キャッシングの準備と合わせて、保険の確認も渡航前に済ませましょう。
【ワーホリ渡航前は必見】VISAカードの海外キャッシングが必要な話
ワーホリ保険の選び方【2つのポイント】

ワーホリ保険の選び方として、下記の2点を解説します。
- 疾病治療費の目安は200万円以上
- 保険料の目安と保険会社の選び方
疾病治療費の目安は200万円以上
保険を選ぶ際に重視すべき項目は、疾病治療費の上限額です。私が保険を選んだ際は、疾病治療費200万円以上を1つの基準にしました。ニュージーランドなどの医療費水準を考えると、200万円以下では補償が足りなくなるリスクがあるからです。疾病治療費が50~100万円のプランは保険料が安くなりますが、不足分は全額自己負担になります。
節約のつもりが、結果的に損失につながる可能性があります。保険会社各社のプランを比較する際は、疾病治療費の上限額を確認しましょう。他の確認ポイントは下記のとおりです。
- 死亡・後遺障害補償の金額
- 盗難・紛失時の補償有無
- 救援者費用の補償有無
- 日本語サポートの有無
ワーホリ中は長期間海外に滞在するため、日本語でサポートを受けられる保険会社を選ぶと安心です。英語で保険会社と交渉しなければならない状況は、精神的な負担につながります。
※上記は私個人が保険を選んだ際の基準です。最適なプランは個人の状況や渡航先によって異なります。詳細は各保険会社の公式サイトでご確認ください。
1年間の保険料の目安と保険会社の選び方

単独保険の保険料は、補償内容や保険会社によって異なります。私が実際に加入した保険は1年間で約20万円でした。決して安い金額ではありませんが、無保険で医療費が発生した場合と比較すると、加入しておく価値はあります。入院や手術になれば数十〜数百万円の請求が来ることを考えると、年間20万円の保険料は合理的でした。
ワーホリ向けの海外保険として名前が挙がりやすい会社を参考として下記に示します。公式サイトで無料見積もりが取れるので、複数社を比較するのをおすすめします。
保険料を抑えたい場合は、疾病治療費の上限を調整すると、コスト削減が可能です。ただし、疾病治療費は200万円以上を目安にしましょう。保険の選択に迷う場合は、留学エージェントに相談するのも1つの方法です。
※保険料は年齢や補償内容、保険会社によって異なります。上記は私個人の2017年当時の実績です。最新情報は各保険会社の公式サイトでご確認ください。
保険請求の実際【帰国後に申請した話】

私が実際に行った保険請求について、下記の2点を解説します。
- 現地で領収書を保管する
- 帰国後に申請して約1か月で振り込まれた
現地で領収書を保管する
保険請求をスムーズに進めるために、現地で保管すべき書類があります。私が実際に保管していた書類は、下記のとおりです。
- 保険証書(加入時に発行されるもの)
- 医療機関で受け取った領収書
- 診断書または受診の証明書類
領収書は受診のたびに受け取り、なくさないように保管してください。私は受診後すぐに、領収書をファイルにしまいました。滞在中は引っ越しや移動が多いため、大切な書類は1か所にまとめて管理しておくことをおすすめします。領収書を紛失すると、保険金を受け取れなくなる可能性があります。
スマートフォンで写真を撮ってデータとしても保管しておくと、万が一のときに安心です。
帰国後に申請して約1か月で振り込まれた

保険請求の手続きは、帰国後に行いました。現地で保管していた保険証書と領収書をもとに保険会社に連絡し、必要書類を揃えて申請しました。申請から約1か月後に、指定した口座に保険金が振り込まれたのを覚えています。請求の手続き自体は難しくありません。保険証書に記載されている手順に沿って進めるだけです。
ただし、必要書類が揃っていないと手続きが止まるため、現地での書類保管が必要です。帰国後は就職活動や生活の立て直しでバタバタしがちなので、早めに手続きしましょう。保険請求を後回しにしてしまうと、請求期限を過ぎてしまう可能性もあります。帰国後なるべく早い段階で保険会社に連絡し、手続きを進めるのをおすすめします。
帰国後の生活立て直しについては、下記の記事も参考にしてください。
※請求手続きの詳細は保険会社によって異なります。加入している保険会社の案内に従って手続きを進めてください。
まとめ

本記事では、ワーホリの保険について実体験をもとに解説しました。海外では日本の国民健康保険が使えず、医療費は全額自己負担です。クレカ付帯保険のように補償期間が90日程度で、疾病治療費が低いプランではワーホリには不十分です。単独保険を選ぶ際は疾病治療費200万円以上、全期間カバーのプランを目安にしてください。
1年間の保険料の目安は約20万円ほどですが、補償内容によって異なります。現地での領収書が、保険請求の前提になるので、忘れずに保管しましょう。保険への加入は、渡航前に済ませてください。私はヘイスティングスでの受診で保険の重要性を身をもって実感しました。
軽症で済んだのは幸運でしたが、重大な病気やケガだったらと考えると今でもヒヤッとします。ワーホリの資金管理や渡航前の準備については、下記の記事も合わせてご覧ください。

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