「ワーホリのブランクって、就活で不利だよね」
私も帰国後の就活について不安を感じていました。29歳で公務員を辞め、2年近くオーストラリアとNZでワーホリをして、帰国後にどう説明すればいいのか見当がつかなかったのです。実際に面接では「なぜワーホリに行ったのか」という質問をされました。
不安でいっぱいだった私でも、帰国後10社以上に応募し、1か月で塾講師として採用が決まっています。面接で話したのは、メルボルンで所持金が10ドルにまで追い詰められた話でした。失敗を正直に話してみると、面接官の反応が変わったのです。
本記事では、2019年の就活実体験をもとに、ブランク期間が不利にならない理由などについて解説します。面接で繰り返し聞かれた質問への答え方や履歴書の書き方、帰国後1か月のスケジュールについても解説します。帰国後の就職活動に不安を感じている人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は私個人の2017〜2019年当時の体験をもとに書いています。就職活動の状況は時期や業界、企業によって異なります。最新情報はエージェントや各社採用ページでご確認ください。
ワーホリのブランク期間は就職活動で不利なのか

ワーホリのブランク期間が就活に与える影響について、下記の3点を解説します。
- 10社以上受けて帰国1か月で採用された話
- ブランクより大変な説明
- ワーホリ経験が評価されやすい業界
10社以上受けて帰国1か月で採用された話
ワーホリのブランク期間は、就職活動で不利にはなりませんでした。私は29歳で公務員を辞め、2017〜2019年にオーストラリアとNZでワーキングホリデーを経験しました。帰国後10社以上に応募し、1か月で塾講師として採用が決まったのです。30歳を超えてから、ブランク2年間を抱えててもなお就職できます。
もちろん、順風満帆な就職活動ではありませんでした。書類選考で落とされることもありましたし、面接で難しい顔をされたこともありました。ただ、ブランクがあるから採用できないことはありません。面接官が気にしているのは、「ブランク期間に何をしていたか」です。
私の場合、メルボルンで所持金が10ドルにまで追い詰められながら生き延びた経験を話しました。当時の話をしたとき、多くの面接官が興味を持って聞いてくれました。ワーホリのブランクを有意義なものにするのかは、伝え方次第です。ワーホリの失敗は、正直に話すことで武器にもなり得ます。
※上記は2019年当時の私個人の体験です。採用状況は業界や時期、企業によって異なります。
ブランクより大変な説明

帰国前、私が心配していたのは「ブランク期間の説明」です。しかし実際に就活を始めてみると、もう1つの説明がセットで求めらました。「なぜワーホリ前に公務員を辞めたのか」という質問です。面接では「なぜ公務員を辞めたのか」を聞かれてから、「ワーホリはどうだったのか」と聞かれます。
2つの質問はつながっているため、片方だけうまく説明しても不十分です。どちらの回答も、一貫したストーリーとして成立させる必要がありました。帰国時点ではあまり想定しきれておらず、準備不足のまま面接に臨んでしまったこともあります。
ワーホリ経験が評価されやすい業界
10社以上の面接を受けた経験から、ワーホリ経験への反応は業界によって違うと感じました。私が実際に受けた業界の中で、評価されやすいと感じたのは、教育と福祉業界です。塾の面接では、所持金10ドルから生還した話をしたところ「逆境でも諦めない粘り強さ」として評価されました。
福祉職では、ジャパレスでの接客経験をもとに、「ホスピタリティが身に付いている」と評価されています。ジャパレスについて気になった人は、下記の記事をご覧ください。
【実録】ニュージーランドのジャパレスで働いた体験談|時給・探し方ガイド
一方、反応が薄かったのは引っ越し業者でした。面接官から「本当はやりたくないんでしょ?」と見抜かれたのを覚えています。今思えば、自分でも志望動機に納得できていませんでした。私が感じた業界ごとの傾向をまとめると、下記のとおりです。
| カテゴリ | 業界・職種例 |
|---|---|
| 評価されやすい | 教育・塾、福祉・介護、サービス業、語学・国際系 |
| 評価されにくい | 建設、物流(体力や技術、資格が評価軸) |
ただし、同じ業界でも企業によって評価は異なります。あくまで2019年当時の体験をもとにした印象として参考にしてください。
面接で毎回聞かれた質問への答え方【実体験】

面接で繰り返し聞かれた質問への対処について、下記の3点を解説します。
- 公務員退職理由と、伝え方を変えた理由
- 所持金10ドル体験を伝えたら深掘り質問に
- ブランク説明で外せない3つのポイント
公務員退職理由と、伝え方を変えた理由
「なぜ公務員を辞めてワーホリに行ったのか」は、面接で聞かれる質問でした。公務員は安定している職業であるため、面接官にとっては気になるこちです。私は応募先の業界に合わせて、伝え方を変えました。教育系の会社には「人の成長に直接関わる仕事がしたかった」という軸で話しました。
福祉系の会社には「生活を支えることに価値を感じた」という切り口で話しています。どちらも嘘ではなく、自分の中にある本音です。相手が何を求めているかを意識して、強調するポイントを変えていました。一方、引っ越し業者の面接では、うまく言い方を変えられませんでした。
「なぜ引っ越し業者に?」という問いに対して説得力のある答えを用意できなかったのです。退職理由と志望動機は、セットで一貫性を持たせることが、面接に臨むうえで大切です。退職理由は「何に向かったか」という言い方にすると、面接官の反応が変わります。
「前職がイヤだった」ではなく、「○○という経験をしたかった」という前向きな言葉に変えましょう。
所持金10ドル体験を伝えたら深掘り質問に

塾講師の面接で、私はメルボルンでの所持金10ドル体験を話しました。「失敗を隠すべきか」と迷いましたが、結果的に正直に話して採用が決まったのです。私はファームでの労働が思うようにいかず、メルボルンで所持金が10ドルにまで追い詰められたことを話しました。
すると面接官から「どうやって立て直したんですか?」という深掘り質問が来たのです。私は1日8時間の求職活動を続け、魚の卸会社に採用してもらい、帰国資金を貯めたことを説明しました。面接官は面白そうに話を聞いてくれて、採用が決定しました。所持金10ドルになるまでの1か月間の詳しい経緯は、下記の記事にまとめています。
メルボルンで所持金10ドルにまで追い詰められた1か月サバイバル記録
面接官が深掘り質問をしてきた理由は、「失敗後の行動」に興味を持ったからだと考えます。問われているのは、失敗からどう動いたかです。所持金10ドルという極限状態でも諦めなかった事実が、「困難に立ち向かえる人材」と評価されたのだと考えます。
失敗体験を話すときは、「失敗した」で終わらせず、「どう行動したか」までセットで話すことが大切です。
ブランク説明で外せない3つのポイント
ブランク説明で絶対に外してはいけないポイントが3つあります。1つ目は、ワーホリを何もしていなかった期間にしないことです。たとえ失敗だらけのワーホリでも、下記のような経験はしているはずです。
- 語学学校に通った
- ファームで働いた
- アルバイトをした
「遊んでいただけ」という印象を与えると、マイナスにつながります。2つ目は、ネガティブな理由で終わらせないことです。「仕事がイヤで逃げた」いう説明は、面接官に「同じ理由で辞めるのでは」という不安を与えます。「○○を経験するために行った」という前向きな言い方に変えるだけで、印象が変わります。
3つ目は、帰国後の行動と繋げることです。今後の仕事にどう生かせるかを伝えれば、ワーホリの経験を「成長の時間」として伝わります。
※上記は私個人の体験をもとにしたものです。専門的なキャリア相談はエージェントやキャリアカウンセラーへご相談ください。
履歴書・職務経歴書へのワーホリ経験の書き方

ワーホリ経験を書類でどう表現するかについて、下記の3点を解説します。
- ワーホリ期間を空白にしない履歴書の書き方
- 職務経歴書で業務経験として書く方法
- 失敗したワーホリでも正直に書いた理由
ワーホリ期間を空白にしない履歴書の書き方
履歴書の職歴欄でワーホリ期間を空白にすることは避けましょう。空白期間があると、面接官は「何か問題があって書けないのでは」と疑いを持ちます。私は履歴書の職歴欄に、下記のように記載しました。
- 2017年7月 ワーホリにて複数のアルバイト
- 2019年10月 帰国
シンプルですが、空白期間に何をしていたかが明確です。ビザの種類を明記すれば、就労目的の渡航だったことも伝わります。資格欄にはTOEIC630点を記載しました。渡航前に取得していたスコアでしたが、英語で仕事や生活を行えた証明になります。履歴書はあくまで事実の記録です。書ける情報はすべて書いて、空白を作らないことが基本です。
職務経歴書で業務経験として書く方法

職務経歴書では、ワーホリ期間の経験をある程度詳しく書きました。「遊んでいた期間」ではなく「実際に働いた期間」として説明するために、業務内容を記載することが重要です。私が書いた業務経験の内容は、下記の3つです。
| 勤務先 | 業務内容 | 環境・条件 |
|---|---|---|
| ヘイスティングス ブルーベリー農場 | 農業作業 | 英語のみの環境 |
| ヘイスティングス ジャパレス | 接客業務 | 英語での接客対応 |
| メルボルン 魚の卸会社 | 早朝市場業務 | 週48時間勤務 |
それぞれについて、担当した業務内容や使用言語、働いた期間などを簡潔にまとめました。書き方のコツは、「英語でのコミュニケーションが必要だった」という点を添えることです。「英語の環境で現地スタッフと協力して業務を行った」と書くと、語学力と適応力をアピールできます。
ヘイスティングスのファームで実際に経験したことの詳細については、下記の記事をご覧ください。
ヘイスティングスで週314ドル貯金できた成功体験談【ニュージーランド・ファーム労働】
所持金10ドルになった体験については書類には書かず、面接での口頭説明に回しました。
※上記の書き方は私個人の体験をもとにしたものです。書類作成の詳細は採用担当者やエージェントへご確認ください。
失敗したワーホリでも正直に書いた理由
私のワーホリは、成功体験ばかりではありませんでした。オーストラリアのファームでは思うように稼げず、メルボルンでは所持金が10ドルにまで落ちました。失敗も多かったワーホリですが、面接で失敗の話を正直にしたのには理由があります。理由は単純で、隠しても意味がないと判断したからです。
ワーホリに行ったこと自体は職歴に残ります。「失敗した」という事実を隠して当たり障りのない回答をしても、面接官の記憶には残りません。所持金10ドルから魚の卸会社で週48時間働いて生き延びたという話のほうが、印象に残ると考えました。実際、塾の面接で失敗した話をしたとき、面接官の反応は予想以上に好意的でした。
失敗を隠すのではなく、失敗を乗り越えたストーリーとして伝えることが大切です。
帰国後の就活スケジュール実録【1か月で採用された動き方】

帰国後に実際に動いたスケジュールについて、下記の3点を解説します。
- 帰国前に必要なエージェント登録
- 帰国後1週間で求人リサーチ
- 就活中で辛くなっても立ち直った理由
帰国前に必要なエージェント登録
帰国前にやっておいてよかったのが、転職エージェントへの登録です。私はDodaやリクルートなど、海外からでも登録できるエージェントを帰国前にいくつか登録しておきました。帰国直後は、住民票の再登録や健康保険の手続きなど、やるべき事務手続きが押し寄せます。
事務手続きに加えて求人リサーチも加わると、精神的に負担がかかります。帰国前に登録だけ済ませておけば、帰国後すぐに求人情報の確認が可能です。紹介サポートは帰国後に受けましたが、登録を済ませておくだけでも、帰国後の就活を楽に行えます。ただし、登録だけでは求人紹介は受けられません。
帰国後に担当者と連絡を取り、希望条件を伝えて初めてサポートが始まります。「登録した=準備完了」ではなく、「登録した=帰国後すぐ動ける状態」と理解しておきましょう。
帰国後1週間で求人リサーチ

帰国後1週間は、就活の土台を作る期間です。私が実際にやったことを時系列で紹介します。帰国直後の1〜2日は、住民票の再登録や健康保険の加入、年金の手続きなどを優先しました。3〜5日目は、履歴書と職務経歴書の作成に集中しました。履歴書に沿って、ワーホリ期間の職歴を整理するのには、時間がかかります。
6〜7日目から求人リサーチを始め、DodaやIndeedで気になる求人に応募し始めました。帰国後2〜3週間で面接が始まり、帰国後1か月で塾講師の採用が決まりました。私がはじめに採用されたのは塾講師のアルバイトであり、正社員ではありません。
アルバイトで働きながら正社員に応募し続け、福祉職の正社員として採用されるまでには時間がかかりました。焦らず、少しずつ就活を行うことが大切です。
就活中で辛くなっても立ち直った理由
塾講師のアルバイトとして採用が決まってからも、辛い時期が続きました。アルバイトで働きながら正社員の求人に応募し続けた期間中は、生活費の不安と焦りが重なります。「ワーホリに行ったせいで収入が安定しない」という気持ちが頭をよぎることもありました。
生活していくためにやるしかないという気持ちで、就活したのを覚えています。アルバイトで働いていれば最低限の収入は入る。だから動き続けるしかないと、ある意味開き直っていました。結果として、福祉職の正社員として採用が決まりました。
振り返ると、焦っていた時期があったからこそ、粘り強さが身に付いたのかもしれません。辛くなったときの心の保ち方については、下記の記事に詳しくまとめています。
ワーホリ中にできる就活準備3選

ワーホリ中にやっておいてよかったことや、知らなくて後悔したことについて、下記の3点を解説します。
- TOEIC630点が英語力の証明になった話
- 接客・サービス業の実務経験がアピールに
- ワーホリ帰国者向け専門エージェント
TOEIC630点が英語力の証明になった話
ワーホリ前にTOEICを受けておいてよかったと、就活中に感じました。私のスコアは630点と、決して高いスコアではありません。しかし「630点は低いから書かないほうがいい」と思う必要はありません。630点という数字があるだけで「ある程度は英語を話せる」という根拠を示せます。
帰国後の就活では、面接で「英語はどのくらいできますか?」と聞かれることもあります。「2年間海外で生活しました」という口頭説明だけでは、客観的な証明になりません。TOEIC630点というスコアがあることで、口頭説明を裏付ける根拠につながります。
ワーホリ中に英語力は確実に上がっていたはずですが、帰国後に受験する余裕はありませんでした。渡航前に取得しておくと、帰国後の就活でもゆとりを持って臨めます。ワーホリ前に時間に余裕がある人は、渡航前にTOEICを受験しておきましょう。スコアが低くても、「受験した」という事実が生きてきます。
渡航前にやっておくべき準備の全体像については、下記の記事をご覧ください。
ワーホリ資金不足を防ぐ準備ガイド【リゾバで100万円貯める方法も解説】
接客・サービス業の実務経験がアピールに

ワーホリ中に接客やサービス業の経験を積んでおくと、就活でアピールできます。私の場合、ジャパレスでの接客経験が、福祉職の面接でホスピタリティの評価につながりました。私はワーホリ前にリゾバを経験していませんでした。今考えると、リゾバで接客スキルを磨いてからワーホリに行けばよかったと感じています。
リゾバは旅館やホテル、スキー場などで短期間住み込みで働くアルバイトです。接客の基礎が身に付くうえに、ワーホリに向けた渡航資金も貯められます。「接客経験+資金確保」の両立は、ワーホリ準備として効率的です。リゾバをすすめる理由については、下記の記事に詳しくまとめています。
【半年で100万円+接客スキル】ワーホリ前にリゾバをすすめる理由
ワーホリ帰国者向け専門エージェント
当ブログを運営してから初めて知ったのが、ワーホリ帰国者に特化した転職エージェントの存在です。私が渡航した2017年当時、The Beyond Borderというサービスを知りませんでした。The Beyond Borderを知っていれば、帰国後の就活がスムーズだったかもしれません。
一般的な転職エージェントはワーホリ経験者への理解が薄くなりがちです。一方、ワーホリ帰国者に特化したエージェントであれば、海外経験を強みに変える方法を十分に理解しています。帰国者に特化したサービスを使うと、効率的な就活が可能です。帰国後の就職活動を考えている人は、The Beyond Borderへの相談をおすすめします。
まとめ:ワーホリの失敗は就活の武器になる

ワーホリの失敗は、就活の武器になり得ます。私が10社以上の面接を経験して学んだのは、面接官は「失敗から立ち上がった人」に興味を持つということです。所持金10ドルという極限状態を話したとき、面接官が深掘り質問をしてきたのが証拠です。「同年代に遅れた」という焦りは、帰国後の私にもありました。
今振り返ると、焦りはむしろ就活への原動力になっていました。ブランク期間の説明は、「何もしていなかった時間」にしないことが大切です。退職理由とブランク説明をセットで準備し、業界に合わせて伝え方を工夫しましょう。帰国前にできることは、接客経験の積み上げや帰国者向けエージェントへの事前登録です。
帰国後に後悔しないためにも、今のうちから就活の準備を行いましょう。私がどんな経緯でワーホリに行き、どんな失敗をしたかについては、下記のプロフィール記事をご覧ください。
※本記事は私個人の2019年当時の体験をもとに書いています。就職活動の状況は時期や業界、企業によって異なります。最新情報はエージェントや各社採用ページでご確認ください。

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