人間関係をリセットしたいと感じたら【原因・対処法・実体験】

「もう全部リセットしたい」——夜、ふとそう思ったことはありませんか。

私も29歳のとき、同じ衝動に襲われました。4年間、地方公務員として働きながら「仕事辞めたい 公務員」と検索していた夜のことを今でも覚えています。本記事では、「人間関係リセット症候群」という言葉の正体について解説します。職場の人間関係が消耗しやすい構造的な理由、私が実際に選んだ「環境ごと変える」という選択肢についても書きました。

人間関係をリセットしたいと感じている人は、ぜひ最後までご覧ください。

※本記事は私個人の2017年当時の経験・考えをもとに書いています。心身のつらさが強い場合は、専門家への相談も検討してください。


目次

「人間関係リセット症候群」という言葉について

人間関係リセット症候群について、下記の2点を解説します。

  • 「人間関係リセット症候群」とは
  • 当てはまっても、異常なわけではない

「人間関係リセット症候群」とは

「人間関係リセット症候群」という言葉を、SNSなどで見かけたことがある人もいるかもしれません。連絡先を一気に削除する、SNSアカウントを突然消去する、といった行動を指す言葉として広まっています。ただし、人間関係リセット症候群は医学的な診断名ではありません。

正式な病名や症状として定義されているものではなく、SNS時代に生まれた俗称のひとつです。

当てはまっても、異常なわけではない

「人間関係をリセットしたい」という衝動は、多くの人が経験するものだと言われています。人間関係の密度と量が、以前とは比べ物にならないほど増えました。人間が快適に関係を維持できる人数には限界があると言われています。限界を超えたつながりが積み重なると、ある日「全部やめたい」という衝動として表れます。

衝動自体は、精神的な異常ではなく、限界を超えたストレスへの自然な反応です。「リセットしたい」という気持ち自体は、おかしいことではありません。問題は衝動そのものではなく、気持ちをどう扱うかです。ただし、日常生活に支障が出るほどつらい場合は、専門家に相談するのも選択肢のひとつとして持っておいてください。


職場の人間関係が消耗しやすい理由

職場の人間関係が、なに消耗しやすいのかについて、下記の2点を解説します。

  • 職場の人間関係がつらい理由
  • 私も29歳のとき、リセットしたくなった

職場の人間関係がつらい理由

職場の人間関係が、友人や家族との関係よりも消耗しやすいのには理由があります。職場の人間関係には、友人関係には存在しない3つの構造的な特徴があるのです。

特徴内容
選べない一緒に働く相手を自分では決められない
断れない関係を避けることが仕事に直結する
毎日会う距離を置く選択肢がない

上記の3点が重なるため、職場の人間関係は消耗するのです。友人関係であれば、合わないと感じたら自然に距離を置けます。連絡頻度を減らせますし、関係が薄れても誰かに責められません。しかし職場では、合わない上司や同僚を選べません。機嫌が悪い日も、態度が気になる日も、翌朝また同じ場所で顔を合わせなければならないのです。

つらいのは、あなたの我慢が足りないのではありません。逃げ場のない環境の構造が、消耗させているのです。

私も29歳のとき、リセットしたくなった

仕事から帰ってきて、「仕事辞めたい 公務員」と検索していた夜のことを、今でも覚えています。4年間、1日も有給を消化したことがなく、土日も出勤が続いていました。「公務員は安定している」と言われるたびに、言葉が胸に刺さる感覚があります。本音を話せば「贅沢な悩みだ」と言われるのがわかっていたから、誰にも言えませんでした。

当時の私が感じていたのは、「自分の人生をどう歩むか」という根本的な問いでした。定年まで同じ場所で同じ顔ぶれの中にいるのかという問いが、じわじわと積み上がっていったのです。「全部リセットしたい」という気持ちは、弱さではなく、変化を求める自分の声でした。4年間の公務員生活の詳細については、下記の記事で詳しく触れています。

公務員を辞めて海外に出た話【ワーホリという選択肢が私を救った】


リセットしたい気持ちへの、一般的な対処法

「人間関係をリセットしたい」への対処法として、よく語られる選択肢を3つ紹介します。どれも「これをやらなければいけない」というものではありません。気力が湧いたときに、選択肢の1つとして知っておいてください。

  • 連絡先やSNSを整理する
  • 信頼できる人にだけ話してみる
  • 転職する

連絡先やSNSを整理する

全部をリセットするのではなく、一部だけ距離を置くという方法です。連絡を取っていない相手の連絡先を整理する、といった小さな整理から始められます。すべてを断ち切る必要はありません。本当に負担になっている関係だけを見直すだけでも、気持ちが軽くなります。

勢いで大切な人との連絡先まで消してしまうと、後から取り戻せないため、慎重に進めましょう。

信頼できる人にだけ話してみる

「誰にも本音を話せない」という状態を続けると、しんどさは積み上がります。家族や古くからの友人など、利害関係のない相手に、今感じていることを話してみるという方法もあります。私自身、公務員時代は「贅沢な悩みだと言われる」と思い込み、誰にも話せませんでした。

話したところで解決するとは限りませんが、抱え込んでいる状態から抜け出すきっかけにはなります。話す相手がいない場合は、無理に探す必要はありません。

転職する

「今の職場の人間関係がつらい」というタイプの悩みであれば、転職で状況が変わることもあります。人間関係だけを理由にした転職は、決して珍しいことではありません。ただし、転職で変わるのは基本的に職場の人間関係だけです。生活環境や日常のリズム、職場以外の人間関係の薄さは、変わらないまま残ります。

「職場さえ変われば全部解決する」というタイプの悩みかどうか、見極めが必要です。

選択肢手軽さ変わる範囲必要な気力
連絡先やSNSを整理する一部の人間関係
信頼できる人にだけ話してみる気持ちの負担中(話す相手が必要)
転職職場の人間関係のみ高(決断・手続き)

3つとも、それぞれに意味のある選択肢です。ただ、私自身はどれも選びませんでした。次の章では、私が実際に選んだ方法について紹介します。


私が選んだのは「環境ごと変える」という方法

私は環境そのものを変えるという選択をしました。環境を変えた経緯を紹介します。

  • 29歳、公務員を辞めてニュージーランドへ
  • 環境を変えて、少しずつ変わった感覚
  • リセットではなく「再構築」

29歳、公務員を辞めてニュージーランドへ

「仕事辞めたい 公務員」で検索していた夜、ワーキングホリデーに関するページを見つけました。「海外で1年間、働きながら暮らせる制度」という説明を読んで、半信半疑だったのです。仕事を辞めてワーホリに行った人の体験談が目に入り、ワーホリに関する情報を読み続けました。転職はいつでもできますが、ワーホリには年齢制限があります。

当時29歳だった私に残された申請期間は、あと数か月だけでした。「転職はいつでもできるが、ワーホリだけは今しか選べない」という事実が、私を動かしたのです。数日間、「後悔しない選択はどちらか」だけを考え続けた末に、退職を決意しました。人事担当の上司には「無責任だ」と怒鳴られましたが、意思は変わりませんでした。

※あくまで私個人の場合の話です。すべての人にあてはまるわけではありません。ワーホリの年齢条件は渡航先の国や制度変更によって異なる場合があります。最新情報は各国の公式サイトでご確認ください。

環境を変えて、少しずつ変わった感覚

2017年7月、ニュージーランドのオークランドに到着し、語学学校に6週間通いました。世界各国から来た20〜30代の人たちと過ごす日々は、公務員時代とは違う密度を持っていました。最初から何かが劇的に変わったわけではありません。ただ、誰も自分の過去を知らない場所で、新しく人と関わっていくうちに、自分で選び直している感覚がありました。

日本にいたときは、距離感を自分で決めている実感がほとんどなかったことに気づいたのです。オーストラリアに移ってからは、ファーム労働がうまくいかず、所持金が10ドルまで追い詰められる時期もありました。当時の生活については、下記の記事に詳しく書いています。

メルボルンで所持金10ドルにまで追い詰められた1か月サバイバル記録

リセットではなく「再構築」

帰国してから、人間関係への向き合い方が変わりました。以前は、どうにもできないという閉塞感がありました。しかし海外で「自分で選ぶ」という経験を重ねたことで、「合わないなら距離を置いていい」という感覚が、身に付いたのです。職場の人間関係も同じです。全員と仲良くならなくてもいい。

最低限の礼節を保ちながら、自分のペースで仕事をすればいい。余裕を持てるようになったのは、「逃げ場のない環境」を出た経験があったからだと思います。環境を丸ごと変えたことで起きたのは、人間関係の「リセット」ではなく「再構築」でした。人との距離の取り方そのものが、自分の中で作り直された感覚です。

帰国後は10社以上に応募し、塾講師として採用が決まりました。ブランク期間の乗り越え方については、下記の記事をご覧ください。

ワーホリ後に就職できないは本当か【公務員・ブランク2年でも採用】

しかし、ワーホリは誰にでも勧められる選択肢ではありません。仕事を辞め、住み慣れた場所を離れることには、当然リスクも伴います。次の章では、環境を変える・変えないに関わらず、今日からできることを整理しました。


今すぐ変えられなくても、今日からできること

リセットしたいと感じたときに、今日からできることについて下記の3点をお話しします。

  • 「症候群」という言葉に振り回されない
  • 小さな整理から始める
  • 「環境ごと変える」も選択肢に入れる

「症候群」という言葉に振り回されない

「人間関係リセット症候群」という言葉を知ると、「自分は当てはまるのか」と気になるかもしれません。しかし、人間関係リセット症候群は診断名ではなく、多くの人が経験する感覚に付けられた呼び名にすぎません。当てはまるかどうかを気にするよりも、「今、何がつらいのか」を自分の言葉で考えてみる方が大切です。

言葉に振り回されず、自分の状態と向き合うことを優先してください。

小さな整理から始める

気力が少し出てきたときは、連絡先の整理や、信頼できる人に話してみることから始めるのも1つの方法です。いきなり大きな決断をする必要はありません。疲れる関係を少し見直してみる、一人だけ話せる相手に連絡してみる。小さな1歩でも、「何もしていない」状態から動いたことになります。

「環境ごと変える」も選択肢に入れる

小さな整理では足りずすべてを見直したい場合は、私のように環境を変えるという方法も選択肢の1つです。ワーキングホリデービザには、申請時点で原則30歳以下という年齢制限があります。転職と違い、使えるタイミングが限られている制度です。「知らないまま30歳を越えてしまうと、選べなくなる」という事実だけ、頭の片隅に置いておいてください。

情報を集めるだけであれば、留学エージェントへの無料相談が手軽です。「相談したら行かなければいけない」ということはありません。留学エージェントの選び方や渡航資金の準備については、下記の記事にまとめています。

留学エージェント5社比較【ワーホリで後悔しない選び方】

ワーホリにいくら必要?資金調達と貯め方【所持金10ドルの失敗談】

※ワーホリの年齢条件は渡航先の国や制度変更によって異なります。最新情報は各国の公式サイトでご確認ください。渡航・退職の判断は個人の状況をもとにご判断ください。


まとめ

人間関係をリセットしたいという気持ちは、弱さでも異常でもありません。「人間関係リセット症候群」という言葉も、診断名ではなく、多くの人が経験する感覚に付けられた俗称です。まずは言葉に振り回されず、今の自分の状態と向き合うことから始めてみてください。連絡先の整理や信頼できる人への相談など、対処法にはそれぞれ意味があります。

一方で、私は29歳のとき、4年間の公務員生活を辞めて環境を丸ごと変えるという選択をしました。所持金が10ドルになる経験もしましたが、「辞めなければよかった」とは思いませんでした。環境を変えたことで、人間関係への向き合い方が「リセット」ではなく「再構築」に変わったからです。

転職が正解の人も、環境を丸ごと変えることが正解の人も、どちらもいます。ただ、「別の選択肢もある」と知るだけで、判断の幅は変わります。本記事をきっかけに、今の状況を見つめ直すヒントが見つかれば嬉しいです。関連する実体験については、下記の記事もあわせてご覧ください。

公務員を辞めて海外に出た話【ワーホリという選択肢が私を救った】

メルボルンで所持金10ドルにまで追い詰められた1か月サバイバル記録


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