「TOEICって、ワーホリに必要なの?」
渡航前、私も同じことを考えていました。英語力に自信がないまま2017年にニュージーランドへ飛び込み、2018年10月にはオーストラリアへ渡航。私が持っていたTOEICは630点、入国審査で一瞬固まるほどの英語力でした。しかしTOEIC630点でもファームと寿司レストランで採用してもらいました。
メルボルンでは所持金が10ドルを切った状態から魚の卸会社に雇ってもらっています。本記事では、TOEICがワーホリのビザ取得に必要かどうかについて解説します。630点で2か国を渡航した私の実体験や渡航前にTOEICを受けておくべき理由なども書きました。「スコアが低いからワーホリに行けない」と思っている人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は私個人の2017〜2019年当時の体験をもとにしています。ビザ要件や採用基準は変更になる場合があります。最新情報は各国の公式入国管理局サイトでご確認ください。
ワーホリにTOEICは必要か

結論を先に言うと、TOEICはワーホリのビザ取得に必要ありません。ただし、TOEICを受けておく価値はあります。TOEICについて下記の3点を解説します。
- TOEICがビザ取得に必要かどうか
- 英語力ゼロに近い状態で渡航した私の実体験
- 現地の採用担当が見ていたのは行動力
TOEICがビザ取得に必要かどうか
TOEICのスコアはワーホリビザの取得条件に含まれていません。オーストラリアもニュージーランドも、英語力の証明書類を申請時に求めていないのが実情です。私自身、2017年のNZ渡航時も2018年10月のAU渡航時も、TOEICのスコアを提出したことはありませんでした。
ビザ申請に必要なのは、パスポートや申請費用、健康診断書などの書類です。エージェントサイトに「英語力があると安心」と書いてあるのは、現地生活の快適さの話です。渡航前に「英語力がなければビザが取れない」と悩む必要はありません。
※最新のビザ申請要件はオーストラリア移民局(Department of Home Affairs)およびImmigration New Zealandでご確認ください。
英語力ゼロに近い状態で渡航した私の実体験

2017年にニュージーランドへ渡航したとき、私のTOEICスコアは630点でした。学校英語の知識はあっても、実際に話した経験はあまりありません。入国審査で「Purpose of visit?」と聞かれたとき、何を答えればいいか一瞬固まったほどです。ファームで働き始めたのは、バックパッカーで出会った日本人から紹介してもらったのがきっかけです。
ファームの採用面接は5分もかからず、「いつから来られる?」と聞かれただけ。TOEICのスコアを聞かれることはありませんでした。ヘイスティングスの寿司レストランに転職したときも同様です。履歴書を持参して営業時間外に店舗を訪問し、2週間後に採用の連絡をもらいました。
英語のやりとりはたどたどしかったですが、実際に採用されています。英語力がゼロに近い状態でも、行動すれば仕事は見つかるというのが私の正直な体験談です。
現地の採用担当が見ていたのは行動力
ファームでもジャパレスでも、採用担当者がTOEICのスコアを聞いてきたことはありませんでした。「とりあえず来てみた・動いてみた」という行動力の方が、TOEICスコアよりも評価されたのが実感です。採用担当者が実際に見ていたと感じたポイントは、下記のとおりです
| 採用担当が見ていたこと | 内容 |
|---|---|
| 来てくれること | 収穫期のファームは常に人手不足。とりあえず来てくれる人が最優先される |
| 続けてくれること | 短期で辞めない安心感。真面目に働く姿勢がそのまま評価になる |
| 伝えようとする姿勢 | 英語が多少たどたどしくても、伝えようとする意欲は採用担当者に伝わる |
もちろん、英語力が高いほど選択肢は広がります。しかし「英語ができないから採用してもらえない」という考えは違うと感じています。「スコアが低いから行けない」のではなく、「動かないから行けない」のだと、渡航後に実感しました。
ワーホリ前にTOEICを受けておくべき3つの理由

ビザ取得には不要なTOEICですが、渡航前に受けておく理由について、下記の3点をお話します。
- 英語力の現在地を数字で把握できる
- 帰国後の就活で英語力を証明できる
- 渡航前に受けておくと帰国後の就活で助かる
英語力の現在地を数字で把握できる
渡航前にTOEICを受けておくメリットは、自分の英語力を数字で把握できることです。「リスニングは○○点・リーディングは○○点」という現在地を知ると、強化すべき分野が明確になります。私の場合、リスニングのスコアが低く、発音への慣れが不足しているとわかりました。
TOEICを受けたからこそ、シャドーイングとリスニング練習に集中できたのです。「なんとなく英語の勉強をした」という状態より、弱点がわかったうえで対策した方が効果的です。現在地を知ることは、不安をなくす手段でもあります。「TOEIC630点」と数字で認識すると、漠然とした不安が具体的な課題への落とし込みが可能です。
渡航前に1度TOEICを受けておくと、準備の方向性が変わります。
帰国後の就活で英語力を証明できる

渡航前にTOEICを受けておく2つ目の理由は、帰国後の就職活動で「英語力の証明」として使えるからです。ワーホリから帰国した後、面接で「英語力はどのくらいですか?」と聞かれることは珍しくありません。採用担当者の立場から見ると、スコアがある人とない人では英語力の客観性に差が生まれます。
| TOEICスコアあり | TOEICスコアなし | |
|---|---|---|
| 英語力の説明 | 数字で即座に伝わる | 「使っていました」で終わる |
| 採用担当者の印象 | 客観的な根拠として評価できる | 判断しにくい情報になる |
| 履歴書への記載 | スコアをそのまま記載できる | 記載できる項目がない |
私は帰国後の就活でTOEICスコアを履歴書に記載し、面接で英語の話題になったときに役立てました。業種によって異なりますが、「何もない」より「ある」方が、明らかに有利です。
渡航前に受けておくと帰国後の就活で助かる
3つ目の理由は、帰国後はTOEICを受ける余裕がほぼないという現実です。2019年に帰国した直後、私は住民票復帰手続きや国民健康保険への加入、就職活動の応募書類作成を進めました。英語の勉強に時間を割ける状況ではなく、TOEICを受け直す機会を作れませんでした。
ワーホリから帰国した直後というのは、生活の立て直しで時間も精神的余裕も削られます。「帰国してからスコアを更新してから就活に使おう」という計画は、なかなか実行できません。渡航前に取得したスコアは、2年間が有効期限です。ワーホリ期間が1年程度であれば、渡航前に取得したスコアが帰国後の就活でそのまま使えます。
「後で受け直せばいい」と思いがちですが、帰国後の忙しさはイメージを大きく上回りました。スコアは渡航前に取っておくのをおすすめします。
ワーホリ前のTOEICは何点を目標にすべきか

「行けるかどうか」と「どこまで稼げるか」で、目標スコアの考え方が変わるのも事実です。下記の3点で解説します。
- 仕事を探すだけなら点数より行動力
- TOEICスコア不問だった実体験
- 渡航前に600点台を目安にする理由
仕事を探すだけなら点数より行動力
「TOEICは何点必要ですか?」という問いへ答えは、「ワーホリに行くだけなら点数は関係ない」です。現地で仕事を探すという場面においても、TOEICのスコアは採用の入口では問われませんでした。私が経験した採用場面で評価されていたのは、「来た・動いた・いつから働ける?」という行動でした。
ファームの繁忙期は人手不足で、採用側は英語力のスコアより「明日から来られるかどうか」を重視しています。所持金が底をついていたときに魚の卸会社から採用をもらえたのも、10件ほど応募し続けた行動量の結果でした。「何点あれば行けますか?」と考える間に、渡航への準備を進める方が、ワーホリの成否にとって重要です。
「〇点なければ行けない」という思い込みは捨てても問題ありません。私は630点でNZとAUの2か国に渡航し、両国で仕事を得ました。スコアが一定あれば、渡航の入口では十分に機能します。
TOEICスコア不問だった実体験

ファームでも寿司レストランでも、採用時にTOEICのスコアを聞かれたことはありませんでした。2つの職場で採用担当者が実際に見ていたポイントは、次のとおりです。
| ファーム | 寿司レストラン | |
|---|---|---|
| 採用担当が見ていたこと | 体が動くか・朝5時半に起きられるか・長期間働けるか | 英語でお客様の注文が取れるか |
| 英語力への要求 | ほぼ問われない | 実用的なコミュニケーション能力 |
| 採用の決め手 | 来た・動いた・いつから働ける? | たどたどしくても伝えようとする姿勢 |
スコアが仕事を決めるのではなく、動けるかどうかが仕事を決めます。ジャパレスで働くことの実態については、下記の記事をご覧ください。
ジャパレスはきつい?6か月働いた私が解説【当たり店の選び方と実態】
渡航前に600点台を目安にする理由
英語を使う職場や現地企業、オフィスワークに挑戦したいのであれば、話は変わります。履歴書でTOEIC600点台以上のスコアを記載すると、採用のスタートラインに立てることが可能です。630点という数字を持っていると、「英語力の証明が何もない」状態との差が生まれます。
帰国後の就活で600点台が「ワーホリで実際に英語を使っていた人物」という印象を補強してくれました。目標は「600点台を渡航前に持つこと」、あとは現地で積み上げるもの、という考え方が現実的です。英語力の向上サポートを求めるなら、渡航前に留学エージェントに相談してみるのも選択肢の1つです。
留学エージェントの詳細は、下記の記事をご覧ください。
帰国後の就活でTOEIC630点をどう使ったか

帰国後の就職活動でTOEIC630点がどう機能したか、下記の3点から解説します。
- 「低いから書かない」は損だった話
- 面接で英語力を聞かれたときの話
- 英語力は自動的には上がらなかった話
「低いから書かない」は損だった話
帰国後の就職活動で履歴書を書いていたとき、最初はTOEIC630点を書くかどうか迷いました。「730点以上でないと意味がない」という記事を読んでいたため、低いスコアは逆効果ではないかと考えたのです。しかし、実際に書いてみると反応は想定外にポジティブでした。
面接で「ワーホリで英語を使っていたのですね」という話になり、ワーホリの体験談に自然につながりました。スコアという数字がなければ、英語の話は「自己申告」で終わっていたはずです。「TOEIC630点は低い」という感覚は、就活において必ずしも正しくありません。
採用担当者にとって「ワーホリ経験でTOEICを持っている」という事実で、英語への向き合い方を示せます。ワーホリ経験者として英語を使った実績を伝える場面では、630点という数字でも十分に機能します。「書かない選択」は自分の経験を隠すことと同じです。私の体験からは、書いて後悔したことはありませんでした。
面接で英語力を聞かれたときの話

私は面接で「TOEIC630点を保有しており、日本食レストランで英語を使って働いていました」と話しました。スコアだけで終わるか、体験と組み合わせるかで、面接官の反応は変わります。
| スコアだけ伝えた場合 | スコア+実体験の組み合わせ | |
|---|---|---|
| 面接官の反応 | 「高くはないですね」で終わる可能性がある | 数字と体験が両方揃った説明になる |
| 話の広がり | 広がりにくい | 「どんな場面で使いましたか?」と深掘りされやすい |
| 英語力の印象 | スコアの高低だけで判断される | 実際に使った証拠として機能する |
630点という数字が高くなくても、実体験が面接を前に進めてくれます。帰国後の就活全体については、下記の記事をご覧ください。
ワーホリ後に就職できないは嘘【30歳ブランク2年でも1か月で採用】
英語力は自動的には上がらなかった話
帰国後の就活で聞かれるのが「ワーホリで英語力は上がりましたか?」という質問です。正直に答えると、「自動的には上がらなかった」というのが私の結論です。ニュージーランドでのファームは、日本人と一緒に働く時間が長く、日本語で過ごせてしまう環境でした。意識しなければ、英語を話す機会は驚くほど少ないです。
オーストラリアでも、日本人コミュニティに入れば日本語で完結する生活は作れます。英語力が伸びたのは、語学学校に通った期間と、現地スタッフとしか意思疎通できないジャパレスで働いた時期でした。ワーホリに行けば自動的に英語力が上がるというイメージは、少なくとも私の体験とは一致しません。
英語力を伸ばすためには、意識的に英語環境に飛び込む必要があります。語学学校への通学や、英語しか話せない職場を選ぶことが、英語力向上への近道です。渡航前のTOEICスコアと現地での実体験を組み合わせると、英語力の説明が説得力を持ちます。
まとめ

TOEICはワーホリのビザ取得に必要ありません。現地でのファームやジャパレスの採用においても、スコアが問われる場面はほぼありませんでした。しかし、渡航前にTOEICを受けておくことで英語力の現在地を把握でき、帰国後の就活で客観的な根拠として使えます。
帰国後はTOEICを受け直す余裕がないのが現実です。スコアの有効期限を活用するためにも、渡航前に受けておくことをすすめます。目標スコアは「行けるかどうか」の観点では不要ですが、選択肢を広げたいなら600点台を目安にするのが現実的です。
渡航前の準備全体については、ワーホリの資金調達と事前準備の解説【資金不足にならないために】をあわせてご覧ください。帰国後の就職活動については、ワーホリ後に就職できないは嘘【30歳ブランク2年でも1か月で採用】で実体験を詳しく解説しています。

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