オーストラリアのファーム、いつ行く?【17日で107ドルしか稼げなかった私の確認リスト】

「12月〜4月がおすすめ」——オーストラリアのファーム労働について調べると、目安情報に出会います。しかし私は、情報を確認しないまま出発し、17日間でわずか107ドルしか稼げませんでした。ブリスベンでは時給換算約4ドルという日もあったほどです。

同じワーキングホリデーでも、ニュージーランドのヘイスティングスでは週314ドルの貯金に成功していました。差を分けたのは、運でも体力でもなく「渡航した時期」でした。本記事では、私が時期を見誤った実体験をもとに、州別の収穫時期の目安について開設します、目安だけに頼らず出発前に自分で確認すべき3つの方法もお伝えします。

「今から行っても大丈夫か」を判断したい人は、ぜひ最後までご覧ください。

※本記事は筆者個人の体験と一般に公開されている情報をもとに構成しています。収入や収穫時期は年や地域、農場によって異なり、金融・労働・ビザに関するアドバイスではありません。渡航前には公式情報(National Harvest Guide等)をご確認ください。

目次

なぜ「ファームの時期」が明暗を分けるのか

ファームの時期が明暗を分ける理由について、下記の2点をお話しします。

  • 時期次第で結果が変わる
  • 目安だけで渡航先を決めるのが危険な理由

時期次第で結果が変わる

私自身、ヘイスティングスのブルーベリー農園で働いたときは、週5日フルタイムで週314ドルの貯金ができました。最低時給が保証された歩合制で、繁忙期にあたる時期に働けたからです。しかしオーストラリアでは、17日間働いて手取りはわずか107ドル。ブリスベンでは時給換算で約4ドルという日もありました。

同じワーキングホリデーで、同じファーム労働なのに、なぜ結果が変わったのか。原因は、単純な運や体力の差ではありません。渡航した「時期」が結果を分けていたのです。ヘイスティングスでの成功の詳しい経緯は、下記の記事で詳しくお話ししています。

ニュージーランドのファームは稼げる?週314ドル貯金した私の実録【NZ vs AU比較】

目安だけで渡航先を決めるのが危険な理由

「オーストラリア ファーム 時期」で検索すると、州ごとのおすすめ時期をまとめたサイトがいくつも見つかります。私も渡航前に少し調べていれば、目にしていたはずです。ただ、一覧をそのまま鵜呑みにするのは危険です。「12月〜4月がおすすめ」という目安と、「今行っても大丈夫なのか」という実際の判断の間には、乖離があります。

私自身、当時の情報収集は日豪プレス頼りで、シーズンそのものを確認する発想がありませんでした。次の章で一般的な目安を押さえたうえで、なぜ目安だけでは足りないのかをお伝えします。


主要な収穫時期の目安【一般的な情報として】

収穫時期の目安について、下記の2点を解説します。

  • 州別・収穫時期の目安一覧
  • 目安を鵜呑みにしてはいけない理由

州別・収穫時期の目安一覧

主要な州ごとの、一般的な繁忙期の目安をまとめました。あくまで傾向であり、年や地域、農場によって前後する点にご注意ください。

時期の目安主な農産物
クイーンズランド(QLD)バナナは通年募集あり、マンゴーは11月〜2月頃が最盛期バナナ、マンゴー
ニューサウスウェールズ(NSW)春〜夏(12月〜4月頃)リンゴ、チェリー、アスパラガス
ビクトリア(VIC)春〜夏(11月〜4月頃)チェリー、リンゴ
サウスオーストラリア(SA)春〜夏(11月〜4月頃)チェリー、リンゴ
西オーストラリア(WA)北部はマンゴーが10月〜1月頃、南部はぶどうが1月〜3月頃マンゴー、ワイン用ぶどう
タスマニア(TAS)夏前後(12月〜4月頃)リンゴ、ベリー、チェリー、ぶどう

私が渡航した2018年10月のメルボルン(VIC)は、目安からすると「シーズン開始の少し前」というタイミングでした。詳しい収穫時期や対象地域は、後述するオーストラリア政府公式のNational Harvest Guideにまとまっています。上記の表はあくまで出発点の目安として、実際の渡航判断には公式情報も併せてご確認ください。

National Harvest Guide

※上記は複数の公開情報をもとにした一般的な目安であり、正確な時期は年によって変動します。

目安を鵜呑みにしてはいけない理由

目安を鵜呑みにできない理由は、私自身の経験からもはっきりしています。当時のオーストラリアの最低時給は19ドルでしたが、私が働いた農場は歩合制で最低時給の保証がありませんでした。時期が合っていたとしても、条件は農場によって違ったはずです。

天候不順で収穫時期が前後することもあれば、同じ州内でも南北で気候が異なることもあります。目安だけを見て「この時期なら安心」と判断するのは危険です。実際、私が渡航した2018年10月は、目安から見れば「シーズン開始の少し前」でした。中途半端な時期であることに気づかないまま、私は渡航してしまったのです。

次の章では、目安だけに頼らず、渡航前に自分自身で確認できる方法をお伝えします。


出発前に確認すべき3つの方法

出発前の確認方法について、下記の3点を解説します。

  • National Harvest Guideで最新の時期を確認する
  • 求人サイトの掲載時期から繁忙期を逆算する
  • 直近の体験談で、今の状況を確認する

National Harvest Guideで最新の時期を確認する

オーストラリア政府が毎年発行している公式の収穫ガイドが、National Harvest Guideです。作物の種類やシーズン、地域などがまとめられており、無料でダウンロードできます。個人ブログや留学エージェントのまとめ記事より、公式情報を当たるのが確実です。私が渡航した2018年当時、公式ガイドの存在をまったく知りませんでした。

日豪プレスでシェアハウスと農場を探すことに必死だったのです。今振り返れば、出発前の数十分でできたはずの確認です。

National Harvest Guide

※収穫地域には、セカンド・サードワーキングホリデービザの対象地域に関する情報も含まれます。ビザの対象地域や条件は変更される可能性があるため、本記事では詳細に立ち入りません。公式サイトまたは移民局の最新情報をご確認ください。

求人サイトの掲載時期から繁忙期を逆算する

日豪プレスやSeekなどの求人サイトを見れば、公式ガイドより詳細な手がかりが得られます。ファーム求人が急に増えている場合は、繁忙期に入っている可能性が高いです。反対に、求人が少ない、長期間同じ求人が掲載されたままなら、閑散期であることを疑いましょう。

同じ地域・同じ作物の求人が5件も10件も並んでいれば繁忙期のサインです。逆に1〜2件しかなく、しかも数週間前から変わっていないようなら閑散期を疑ったほうがいいでしょう。私がブリスベンに着いたとき、求人の少なさや反応の遅さに違和感を覚えました。

しかし当時の私は「初めてだから求人が見つかりにくいだけ」と思い込み、シーズンを疑いませんでした。求人の「量」と「反応速度」は、公式ガイドの目安よりもリアルタイムに近い情報です。出発の1〜2週間前にチェックしておくと、直前の状況変化にも気づけます。

直近の体験談で、今の状況を確認する

もっとも確実なのは、実際に現地にいる人・直近で働いた人の生の声です。公式ガイドや求人件数だけではわからない「今週の実際の忙しさ」まで教えてくれるのは、現地の人だけです。下記のような方法で、最新の情報を集めてみましょう。

  • SNSやコミュニティで直接質問する
  • ファーム名で、直近の体験談を探す
  • 留学エージェントの現地サポーターに聞く

私はブリスベンで、逃げ出そうとしていた日本人女性から「ここは最悪だから気をつけて」と警告を受けました。警告のおかげで、劣悪な環境のシェアハウスに入らずに済んだのです。現地の声を軽視しないことが、時期を見誤らないためにも大切です。


私は時期を見誤った【17日で手取り107ドルだった話】

私自身の失敗談について、下記の2点をお話しします。

  • 「NZで成功したから大丈夫」という油断
  • 詳しい経緯と収支の全記録

「NZで成功したから大丈夫」という油断

ヘイスティングスのブルーベリー農園で働いた私は、週5日フルタイムで、週314ドルの貯金に成功していました。最低時給が保証された歩合制で、繁忙期に働けたことが大きかったのです。成功体験が、そのまま油断につながったのです。「オーストラリアも同じだろう」。時給が高いと聞いていたオーストラリアなら、もっと稼げると思いました。

最低時給保証の有無も、シーズンのタイミングも、事前にまったく調べていませんでした。2018年10月、私は油断したままオーストラリアのブリスベンへ渡航します。

詳しい経緯と収支の全記録

ブリスベンでは1日8時間働いて30ドル、時給換算で約4ドル。3日で見切りをつけてメルボルンに移動しましたが、週3日・1日3時間しか仕事がなく、週の収支は61ドルの赤字でした。17日間の合計収入はわずか107ドル。週400ドル貯金できていたニュージーランドとは、天と地ほどの差でした。

17日間の全収支記録やメルボルン市内で仕事を見つけるまでの経緯は、下記の記事で詳しくお話ししています。

ブリスベン→メルボルン、仕事が見つからず所持金10ドルまで追い詰められた話【実体験】


自己診断:あなたの渡航タイミングは大丈夫?

下記の3パターンから、今のご自身の状況に近いものを確認してみてください。複数当てはまる場合は、うえから順に読むのをおすすめします。

  • 渡航予定で、時期を選べる人
  • 渡航済みで、これからファームを始める人
  • ファーム中で、「違うかも」と感じている人

渡航予定で、時期を選べる人

  • まだ渡航先の州・時期を決めていない
  • 繁忙期と閑散期の違いを詳しく調べていない
  • 「時給が高い=稼げる」と思い込んでいる

上記に当てはまる人は、「主要な収穫時期の目安」「出発前に確認すべき3つの方法」を参考に、候補地域を見直しましょう。National Harvest Guideと求人サイトの両方を確認してから、渡航時期を決めることをおすすめします。

渡航済みで、これからファームを始める人

  • ファームの求人はすでに決まっている
  • 最低時給保証の有無を確認していない
  • 求人サイトの掲載状況をチェックしていない

上記の場合は、契約前に「出発前に確認すべき3つの方法」を実行してみましょう。求人の反応速度や、現地の日本人コミュニティでの評判は、出発直前でも確認できます。

ファーム中で、「違うかも」と感じている人

  • 収入が生活費を下回っている
  • 労働時間が思ったより少ない
  • 「慣れれば良くなる」と言い聞かせている

上記の状態に心当たりがあるなら、早めの判断が大切です。私自身、ブリスベンでは3日、メルボルンでは2週間で見切りをつけました。ファームにこだわらない選択肢として、安定収入が見込みやすいジャパレスという働き方もあります。

ジャパレスはきつい?6か月働いた私が解説【当たり店の選び方と実態】

どのタイプであっても、正解は1つではありません。大切なのは、思い込みだけで判断しないことです。


まとめ

オーストラリアのファーム労働は、時期次第で結果が変わります。私自身、ニュージーランドでは週314ドルの貯金に成功しましたが、オーストラリアではわずか107ドルしか得られませんでした。原因は運や体力ではなく、シーズンを確認しないまま渡航したことでした。州別の目安を知ることは出発点にすぎません。

National Harvest Guideのような公式情報や求人サイトの掲載状況、現地の生の声。複数の情報を組み合わせて確認することで、私のような失敗はかなりの確率で避けられるはずです。渡航資金の準備がまだの人は、下記の記事もあわせてご覧ください。

留学エージェントに相談しながら情報収集を進めるのも、1人で悩まないための現実的な選択肢です。

ワーホリにいくら必要?資金調達と貯め方【所持金10ドルの失敗談】
留学エージェント5社比較【ワーホリで後悔しない選び方】

ファーム時期を確認して、私のような失敗を避けられることを願っています。


【免責事項】

本記事は、筆者が2017年〜2019年に個人的に体験したワーキングホリデーの記録と、一般に公開されている情報をもとに構成しています。

◆ 本記事は金融・労働アドバイスではありません

  • 記載されている収入・支出は筆者個人のケースであり、一般的な基準や将来の収入を保証するものではありません。
  • ファームでの収入は、時期や地域、農場、個人のスキルによって大きく異なります。

◆ 本記事はビザ・移民に関するアドバイスではありません

  • セカンド・サードワーキングホリデービザの対象地域や条件については、本記事では詳細に扱っていません。
  • 必ずオーストラリア移民局または公式のNational Harvest Guideで最新情報をご確認ください。

◆ 収穫時期・農産物情報について

  • 記事中の州別の時期・農産物は、複数の公開情報をもとにした一般的な目安です。
  • 実際の収穫時期は、天候や年、地域、農場によって変動します。渡航前には必ず最新の公式情報をご確認ください。

◆ 本記事の情報に基づく行動について

  • 筆者および当サイトは一切の責任を負いかねます。
  • 最新の情報や個別の状況については、必ず公式情報や専門家にご確認ください。
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