「ワーホリに行きたいけど、親に反対されそう」──私自身、29歳で公務員を辞めてニュージーランドに渡航する前、家族にどう伝えるか悩んだ経験があります。2016年6月、8月の退職期限を前に家族へ相談を切り出しました。「向こうで生活していけるのか」という心配の声を受けました。
しかし、ワーホリビザの申請完了画面や計画メモを見せたことで、「本当に行くつもりなんだ」と伝わり、納得してもらえたのです。ちなみに職場の人事担当者には「無責任だ」と言われたこともあります。本記事では、私が29歳で家族に退職・渡航を伝えたときの実体験をもとに、親がワーホリに反対する理由について解説します。
反対されても認めてもらうためにできること、反対の理由をタイプ別に見極める自己診断まで書きました。親の反対に悩んでいる人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は筆者が2016〜2017年に個人的に体験した内容をもとに書いています。ご家族との関係性は異なりますので、最終的なご判断はご自身の状況に合わせて行ってください。
ワーホリを親に反対される理由

ワーホリを親に反対される理由について、下記の3点をお話しします。
- 心配だから反対している
- ワーホリという制度自体を知らない
- 「遊び」というイメージが先に立つ
心配だから反対している
親がワーホリに反対する1番の理由は、あなたを心配しているからです。「収入はどうするのか」「向こうで暮らしていけるのか」という疑問は、親にとって当然の反応です。親がワーホリに反対するとき、心配の中身は下記の3つにわかれます。
| 心配の種類 | 内容 |
|---|---|
| 生活面 | 収入源がなくなり、生活が成り立つか |
| 安全面 | 慣れない海外での1人暮らしや労働のリスク |
| 将来面 | 積み上げてきたキャリアを手放すことへの不安 |
「安定した公務員になったのに、なぜ辞めるのか」という疑問は、私自身も家族から投げかけられました。子どもが積み上げてきたものを手放そうとしているように見えれば、親として不安になるのは自然な反応です。長年かけて築いてきた安定を手放すという決断は、周りの目には大きな出来事として映るものです。
反対の言葉の裏には、たいてい「無理をしてほしくない」という気持ちがあります。心配してくれているのだと捉え直すだけでも、話し合いの姿勢は変わってくるはずです。
ワーホリという制度自体を知らない

ワーホリという制度が知られていないのも、反対される理由としてあげられます。学校に通うわけではなく、観光ビザとも違って現地で働けるという制度は、想像しづらいものです。「ビザなのか、留学なのか、旅行なのか」が伝わっていないと、心配や反対の声は強くなります。
私が家族に話したときも、「ワーホリって何?」というところから説明が必要でした。制度を知らない相手に「大丈夫だから」とだけ伝えても、かえって不安を大きくします。名前だけが独り歩きして、実際の中身が伝わっていないケースは、想像以上に多いです。
年齢制限があり、申請できるタイミングが人生で1度きりだということも伝えると効果的です。期限のある制度だと理解してもらえれば、「なぜ今なのか」という疑問にも答えられます。制度の説明から始めるのが、話し合ううえで大切です。
「遊び」というイメージが先に立つ
「海外で遊んでくる」というイメージを持たれることも、反対される理由の1つです。退職や休職をしてまで行くとなると、「なぜ今の仕事を手放してまで」という疑問が強くなります。私の場合も、退職してワーホリに行くという選択肢は、家族にとっては唐突に感じられたはずです。
安定した公務員という立場を自分から手放すという判断は、周りから見れば理解しづらいものだったはずです。安定と引き換えに何を得ようとしているのかが伝わらなければ、遊びに見えてしまうのも無理はありません。大切なのは、「遊びに行くのではなく、働きに行く」という事実を伝えることです。
ワーホリは観光ビザとは異なり、現地での就労が前提になっている制度です。ビザ申請の流れを知っておくと、説明にも説得力が増します。ビザの申請方法は、下記の記事をご覧ください。
オーストラリアのワーホリビザ申請方法【エージェントの実体験ガイド】
違いを説明できるかどうかで、相手の受け止め方は変わります。私が家族の反対をやわらげられたのも、丁寧に説明したことが大きかったです。
私が29歳で家族に退職・渡航を伝えたときの話

私が29歳で家族に退職・渡航を伝えたときの話について、下記の3点をお話しします。
- 8月の退職期限を前に6月に切り出した
- 家族が心配したのは、生活のことだった
- 「働きに行く」と伝え、ビザを見せた
8月の退職期限を前に6月に切り出した
私がニュージーランドへ渡航したのは2017年7月ですが、家族に話を切り出したのは2016年6月のことでした。公務員は年度末での退職が一般的で、8月までに役場へ退職の意思を伝える必要があります。逆算すると、家族に相談できる時間は限られていました。
家族には前々から「役場の仕事がずっときつい」ということを日常会話の中で伝えていました。突然の告白ではなく、延長線上での相談だったのです。何の前触れもなく「ワーホリに行く」と切り出していたら、家族の受け止め方は違ったと感じます。日頃からの積み重ねがあったからこそ、話を切り出すハードルも下がっていました。
期限に追われていたぶん、中途半端な伝え方はできない状況だったのを覚えています。期限があったことが、先延ばしにせず向き合うきっかけにもなりました。公務員を辞めるまでの経緯についてはは、下記の記事をご覧ください。
公務員を辞めて海外に出た話【ワーホリという選択肢が私を救った】
家族が心配したのは、生活のことだった

家族に伝えたとき、返ってきたのは生活面を心配する言葉でした。「向こうで生活していけるのか」というのが、家族の懸念だったと記憶しています。退職して収入源がなくなること、知らない国で1人で暮らすことへの不安は、当然の反応です。ちなみに、退職を報告したときの職場の反応は、家族とはまったく違うものでした。
直属の上司は「まあ頑張れ」とあっさりしたものでした。しかし、人事担当の上司には「無責任だ」と強く言われたのです。同じ「退職してワーホリに行く」という報告でも、相手との関係性によって返ってくる言葉の温度は違います。立場によって心配する角度が違うのだと、当時はあらためて感じさせられました。
家族の反応は心配が先に立つものでしたが、頭ごなしの反対ではなかったのが救いでした。職場の人間関係も含めて環境を変えたいと感じていた経緯は、下記の記事をご覧ください。
「働きに行く」と伝え、ビザを見せた
家族の心配に対して私が伝えたのは、「ニュージーランドで働きながら生活する」ということでした。ワーホリは就労が前提の制度であることを説明し、収入を得ながら暮らせることを理解してもらおうとしたのです。しかし、言葉で説明するだけでは、本気度は十分に伝わらなかったと思います。
決め手になったのは、実際にワーホリビザの申請を終え、書類を家族に見せたことでした。家族に見せたのは、下記のとおりです。
- ワーホリビザの申請完了画面・受理番号
- 渡航先や滞在予定を書き出した計画メモ
- 現地での就労を前提とした収支の見込み
すでに行動している事実を見せたことで、「本当に行くつもりなんだ」と伝わったのだと感じています。書類という形のあるものを見せた瞬間に、違う反応が返ってきたのを覚えています。言葉での説明と、行動として示す事実は、相手に届く重みが違うのです。
前々から仕事のつらさを伝えていたことと、普段の様子から家族なりに覚悟していた部分もあったのだと思います。
反対されても「認めてもらう」ためにできること

反対されても「認めてもらう」ためにできることについて、下記の4点をお話しします。
- 心配の中身を聞く
- 行動で本気を見せる
- 普段から本音を伝えておく
- 反対が続く場合はどうするか
心配の中身を聞く
反対されたときに大切なのは、何を心配しているのかを聞くことです。「反対された」という事実だけを受け止めると、感情的に対立してしまいます。しかし、反対の裏には「生活が心配」「安全が心配」「将来が心配」といった理由があります。私の家族の場合は、生活面の心配が中心でした。
心配の中身がはっきりすれば、どう答えればいいかも見えてきます。心配の中身を聞かずに「大丈夫だから」と押し切ろうとすると、話がかみ合わないまま平行線になりがちです。「何が心配なのか」を尋ねてみると、思っていたより話がまとまります。同じ「反対」という言葉でも、中身は家庭によってまったく違うはずです。
「反対」という言葉だけを見て身構えるより、奥にある不安を1つずつ拾っていくほうが、結果として話は早く進みます。
行動で本気を見せる

言葉で「大丈夫」「本気だ」と伝えるだけでは、なかなか納得してもらえません。私の場合、決め手になったのはビザ申請という行動でした。書類を準備し、手続きを進めているという事実は、口約束よりも説得力があります。言葉以外に本気度を伝える行動は、下記のとおりです。
- ビザ申請などの手続きを実際に進める
- 資金の準備状況を通帳や記録で見せる
- 渡航後の生活プランを紙に書いて説明する
資金面で「本気で貯めている」ことを見せたい場合は、下記の記事も参考にしてください。
ワーホリにいくら必要?資金調達と貯め方【所持金10ドルの失敗談】
反対する側にとっては、「思いつきなのか、本当に動いているのか」という違いは大きいです。何もしないまま説得しようとするより、先に進んだ状態を見せるほうが、話し合いもかみ合います。
普段から本音を伝えておく
私が家族に納得してもらえた背景には、以前からの積み重ねもありました。役場の仕事がつらいということは、ワーホリの話をする前から、日常会話の中で家族に伝えていたのです。突然言うのと、以前から悩みを共有したうえで話すとでは、受け止め方が変わります。
反対されることを恐れて本音を隠していると、いざ伝えたときの落差が大きくなってしまいます。しんどさを少しずつでも共有していたことが、あとになって効いてきたのです。今つらいと思っていることを日頃から話しておくのは、いざというときの備えになります。
反対が続く場合はどうするか
私の場合は時間をかけずに納得してもらえましたが、家庭によっては折り合いがつかないケースもあるはずです。無理に1度で結論を出そうとせず、時間をかけることも選択肢に入れていいと思います。定期的に進捗を報告する、資金が貯まっていく様子を見せるなど、時間とともに本気度を伝え続ける方法もあります。
1度の話し合いで決着をつけようとするより、少しずつ理解を積み重ねていくほうが、結果的には近道になることもあるはずです。自分だけで説得しようとせず、留学エージェントなど第三者の話を交えてもらうのも1つの手です。身内の言葉より、経験者や専門家の言葉のほうが、かえって届きやすいことがあるからです。
私自身、留学エージェントに相談したことで、家族に説明しやすくなった部分もありました。留学エージェントの詳細については、下記の記事をご覧ください。
ワーホリにエージェントはいらない?使った私と使わなかった私の結論
自己診断:反対の理由はどのタイプ?

親の反対の理由は、家庭によってさまざまです。自分の状況がどのタイプに近いか、下の表で確認してみてください。
| タイプ | 反対の中心 | 伝え方のヒント |
|---|---|---|
| 心配型 | 生活・安全・お金のことが不安 | 生活プランや資金計画を見せる |
| 制度理解不足型 | ワーホリ自体がよくわかっていない | ビザの仕組みや年齢制限を丁寧に説明する |
| イメージ先行型 | 「遊び」「無責任」という印象が先に立つ | 就労が前提の制度であることを強調する |
私の家族は「心配型」に近かったので、就労が前提であることの説明と、ビザ申請という行動が効果的でした。自分の家族がどのタイプに近いかを考えると、伝え方の優先順位も見えてくると思います。複数のタイプが混ざっているケースもあるはずなので、当てはまるものを組み合わせて考えてみてください。
まとめ

親に反対されるのは、心配しているからです。私自身、家族から反対に近い反応を受けましたが、「働きに行く」という事実とビザ申請の書類という行動で、認めてもらえました。反対が続く場合は、1度で決着をつけようとせず、時間をかけたり第三者の力を借りたりしましょう。
反対の理由を聞き、心配の中身に合わせて言葉と行動で応えていくことが、理解につながる道です。すべての家庭に当てはまるとは限りませんが、1つの実例として参考にしていただければ幸いです。
【免責事項】
本記事は、筆者が2016〜2017年に個人的に体験した内容と、その振り返りに基づいています。
- ご家族との関係性、価値観、置かれている状況は1人ひとり異なります。本記事の内容がすべての家庭に当てはまるものではありません。
- 退職や渡航に関わる重要な決断は、ご自身の状況をよく確認したうえで、ご家族や信頼できる人への相談も含めてご判断ください。
- ワーキングホリデービザの申請条件や年齢制限は、渡航先の国や制度変更によって異なる場合があります。最新情報は各国の公式サイトでご確認ください。


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