「住民票は抜いた、年金も保険も手続きした」。万全たと思っていた私が、2019年の帰国から数年経ち、海外の銀行口座を解約した記憶がないことに気付きました。航空券の手配や給料の受け取りで頭がいっぱいだったため、銀行口座の解約が抜け落ちていたのです。
「他にも見落としがあるのでは」と不安が頭をよぎり確認してみると、スーパーアニュエーションも放置していました。本記事では、私自身が実際に見落としていたことをもとに、帰国前後で確認すべきポイントとチェック方法をまとめて解説します。
これから帰国する人も、すでに帰国してしまった人も、心当たりのある項目から確認してみてください。
※本記事は筆者の2017〜2019年当時の体験と、2026年9月時点で確認できた公開情報をもとに構成しています。各種制度は変更されている可能性があるため、最新情報は公式窓口でご確認ください。
私が実際に見落としていたこと

私が実際に見落としていたことについて、下記の2点からお話しします。
- 銀行口座を解約したか覚えていない
- 「見落としがあるのでは」と不安に
銀行口座を解約したか覚えていない
2019年にワーキングホリデーを終えて帰国したとき、私は住民票を抜きました。国民健康保険を脱退し、帰国後は転入届と再加入の手続きもすぐに済ませたのです。ところが、オーストラリアのCommonwealth Bankの口座だけは、解約した記憶がありません。帰国前は航空券の手配や給料の受け取りで頭がいっぱいだったのです。
気づけば数年が経ち、どうなっていたのか気になったのが、本記事を書くきっかけになった経緯です。詳しい経緯は下記の記事にまとめています。
オーストラリアの銀行口座を解約し忘れた話【放置するとどうなる】
「見落としがあるのでは」と不安に
銀行口座の件を思い出したとき、頭をよぎったのは「他にも忘れていることがあるのでは」という不安でした。住民票や年金、保険はきちんとできていたつもりでも、記憶だけを頼りにするのは心もとないものです。自分自身の振り返りも兼ねて、帰国前後に関わる手続きを洗い出してみることにしました。
今回は住民票・銀行口座・タックスリターン・スーパーアニュエーションに絞っています。1つずつ、要点と確認方法を見ていきましょう。
チェックリスト①住民票(国民年金・国民健康保険)

住民票を抜くか残すかによって、国民年金・国民健康保険の扱いが変わります。下記の2点で要点を確認してください。
- 住民票を抜くと年金・保険の扱いが変わる
- 自分はどちらだったか、思い出すためのチェック
住民票を抜くと年金・保険の扱いが変わる
住民票を抜くと、国民年金は加入義務がなくなります。国民年金は、「海外任意加入で払い続ける」か「資格喪失のまま何もしない」かの選択になります。国民健康保険は資格が終了しますが、別途「脱退」の届出が必要です。住民票を残す場合は、国民年金は「免除・猶予」という制度を利用できます。
国民健康保険はそのまま資格が継続します。私は住民票を抜き、国民年金は資格喪失、国民健康保険は脱退という選択をしました。今の保険料水準で計算すると、1年間で約21万円の負担を避けられた計算になります。判断の詳しい経緯や、帰国後の再加入手続きについては、下記の記事をご覧ください。
ワーホリ前に住民票を抜いてよかった話【国民年金・保険で損しないための手続き】
自分はどちらだったか、思い出すためのチェック
下記のうち、当てはまるものを確認してみてください。
- 出国前に住民票を抜いた
- 実家などに住民票を残したまま渡航した
- どちらだったか覚えていない
「覚えていない」という人は、お住まいだった自治体の窓口、または本籍地の自治体に問い合わせましょう。
チェックリスト②銀行口座

現地で開設した銀行口座を解約したかどうかも、見落としやすいポイントです。下記の2点を確認してください。
- 現地口座を解約したか、残高はゼロにしたか
- 解約していない場合に今からできること
現地口座を解約したか、残高はゼロにしたか
私自身が銀行口座の手続きを見落としていました。帰国前に残高をゼロに近づけて解約を済ませておけば手間がかかりません。しかし、帰国後に思い出した場合は、電話サポートか書面でのやり取りに限られるケースが多くなります。帰国後に現地の電話番号を解約していると、手続きが詰まるので注意しましょう。
解約していない場合に今からできること
「銀行口座を解約した記憶がない」という人は、無料の未請求資産検索サービスで、自分の名前を検索してみましょう。当時の電話番号が使えなくなっている場合の対処法も含めて、下記の記事にまとめています。
オーストラリアの銀行口座を解約し忘れた話【放置するとどうなる】
チェックリスト③タックスリターン

タックスリターンは、AU・NZどちらでワーホリをしていた場合でも関わってくる手続きです。下記の2点を確認してください。
- 還付ゼロでも申告義務がある
- 未申告のまま放置するとどうなるか
還付ゼロでも申告義務がある
NZでは還付が発生しやすい一方、AUでは一律課税のため還付がほぼゼロになるケースが大半です。しかし「還付がないなら申告しなくていい」というわけではなく、原則として申告義務は発生します。帰国後でも、AUはmyGov・myTax、NZはmyIRで手続きが可能です。
申請の手順やよくある疑問については、下記の完全ガイドをご覧ください。
ワーホリのタックスリターン 完全ガイド【オーストラリア・NZ】
未申告のまま放置するとどうなるか
「バレないだろう」と放置してしまうと、未申告の記録が残り続けます。AUでは最大A$1,650のペナルティが課される可能性があるため注意しましょう。移民局とATOの情報照合によって帰国後に発覚するケースも存在します。私自身、帰国後にペナルティの事実を知ってヒヤッとしました。
未申告のリスクと、今から対処する方法については、下記の記事で詳しく解説しています。
ワーホリのタックスリターンを申請しないとどうなる?【AU・NZ別リスクを解説】
チェックリスト④スーパーアニュエーション

スーパーアニュエーションは、オーストラリアで就労した人だけに関わる制度です。下記の2点を解説します。
- AUで就労歴がある人だけの制度である
- 帰国後でも確認できる
AUで就労歴がある人だけの制度
スーパーアニュエーションは、オーストラリアで雇用主が給与とは別に積み立てる退職年金の制度です。タックスリターンとは別の制度であり、AUで一定期間働いた人であれば、ワーホリビザでの就労であっても対象になります。私自身、オーストラリアで働いていたにもかかわらず、スーパーアニュエーションを7年間知らずに放置していました。
帰国後でも確認できる
出国後6か月以上が経過し、ビザが失効すると資金はATOに移管されますが、別書式で請求可能です。税率65%ではあるものの、確認するだけなら無料でできます。当時の給与明細や雇用主情報を思い出すところから始める方法は、下記の記事をご覧ください。
オーストラリアのスーパーアニュエーション、7年間知らずに放置していた話【帰国後でも確認可能】
自己診断:あなたは今、どの段階?

下記の2パターンから、今のご自身の状況に近いものを確認してみてください。
帰国日が数週間〜1、2か月後に迫っている人へ
- 住民票を抜くか残すか、まだ決めていない
- 銀行口座の解約をいつやるか決めていない
- タックスリターンの申告方法を調べていない
- スーパーアニュエーションをしらなかった
上記に当てはまる項目があれば、出発前に上記の各記事を確認しておくと、帰国後にやることが減ります。銀行口座の解約は、現地の電話番号やパスポートがすぐ用意できるうちに済ませておきましょう。
すでに帰国してしまった人へ
- 住民票などの手続きをしたかあいまい
- 銀行口座を解約したか覚えていない
- タックスリターンを申告したか自信がない
- スーパーアニュエーションを確認したことがない
私自身、銀行口座とスーパーアニュエーションの2つがこのパターンでした。今からでも対処できるので、心当たりのある項目から、上記の詳細記事を1つずつ確認してみてください。
まとめ

住民票・銀行口座・タックスリターン・スーパーアニュエーションの4つは、個別に検索すれば情報にたどり着けます。しかし、「自分の場合どれが必要で、どの順番でやるべきか」を整理してくれるサイトは意外とありません。私自身、住民票や年金・保険は手続きしていましたが、銀行口座の解約を見落としていました。
本記事が、見落としがちなポイントの確認リストとして役立てば嬉しいです。気になったものから、それぞれの記事で詳しく確認してみてください。
【重要】免責事項
本記事は、筆者が2017〜2019年当時の体験と、2026年9月時点で確認できた公開情報をもとに構成しています。以下の点にご注意ください。
◆ 情報の時期について
- 筆者の経験:2017〜2019年
- 住民票・年金・保険・税制・銀行の各制度は変更されている可能性があります
- 最新の情報は必ず各公式窓口、および本記事からリンクしている各詳細記事内の一次情報でご確認ください
◆ 専門的な助言ではありません
- 本記事は情報提供を目的としており、税務・年金・金融に関する専門的な助言を行うものではありません
- 記載内容は2026年9月時点のリサーチ情報に基づいています
◆ 個別の状況について
- 本記事で紹介している内容は、筆者個人が置かれていた状況の記録であり、すべての人に同じ結果を保証するものではありません
- ご自身の状況に不安がある場合は、本記事の情報だけで判断せず、必ず各公式窓口や専門家にご相談ください
◆ 責任の範囲
- 本記事の情報を利用した結果について、筆者は一切の責任を負いません
- 各種手続きの確認・実施は、自己責任で行ってください


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