「オーストラリアの銀行口座、どうなってるんだっけ」
ふと思い出したのは帰国から数年が経ってからでした。私は2019年にワーキングホリデーを終えて帰国しましたが、Commonwealth Bankの口座を解約した記憶がありません。帰国前は航空券の手配や最後の給料の受け取りで頭がいっぱいでした。口座のことは「そのうちやらなきゃ」と思いながら後回しにしていたのです。
調べてみると、Commonwealth Bankは月$4の口座維持費がかかる口座でした。オーストラリアでは7年間入出金がない口座は「未請求資産」としてASIに移管される仕組みがあることもわかりました。本記事では、放置した口座に実際何が起きるのかについて解説します。
無料でできる確認方法や当時の電話番号が使えなくなった対処法など、調べてわかった範囲を解説します。「銀行口座、どうなってるんだっけ」と気になっている元ワーホリの人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は筆者が2017〜2019年に開設した口座の体験と、2026年9月時点で確認できた公開情報をもとに構成しています。金融アドバイスではなく、最新情報はCommonwealth Bank公式サイト・ASIC Moneysmart公式サイトでご確認ください。
解約した記憶がない、というのが正直なところ

解約した記憶がない、という状態について、下記の2点からお話しします。
- 帰国前後の手続き記憶が抜けている
- 「そのうち消えるだろう」と思いこんでいた
帰国前後の手続き記憶が抜けている
私は2019年にワーキングホリデーを終えて帰国しました。帰国前は航空券の手配や最後の給料の受け取りなど、やることが山積みでした。銀行口座の解約は「そのうちやらなきゃ」と思いながら、優先順位が低いまま後回しにしていた記憶があります。実際に窓口や電話で解約手続きをした記憶は、まったくありません。
帰国後は帰国後で就職活動や新生活の準備に追われ、オーストラリアの口座のことは抜け落ちていました。気づけば数年が経ち「あの口座、どうなったんだろう」と思い出した、というのが正直な経緯です。
「そのうち消えるだろう」と思いこんでいた
長らく私は、「使わなくなった口座は自然に消えるものだろう」と考えていました。根拠があったわけではなく、なんとなく思い込んでいただけです。しかし改めて考えてみると、私だけでなく、同じように帰国した元ワーホリの人にも当てはまりそうな話だと感じました。
本記事を書くにあたり、オーストラリアの銀行口座を放置するとどうなるのか、調べてみることにしました。結果としてわかったのは、「自然に消える」という表現は、実態とは少しずれているということです。次の章から、調べてわかった内容を順番に説明していきます。
放置すると実際に何が起きるのか

放置すると実際に何が起きるのかについて、下記の2点で整理します。
- Commonwealth Bankは月$4の口座維持費がかかる
- 公式情報だけでは断定できなかった
Commonwealth Bankは月$4の口座維持費がかかる
Commonwealth Bankは月$4の口座維持費がかかる口座です。免除条件は下記のいずれかを満たすことでした。
- 30歳未満であること
- 毎月$2,000以上の入金があること
- 口座残高$50,000以上である
- 年金受給者に該当する
私は魚の卸業者で週$600程度稼いでいたため、「毎月$2,000以上の入金」の条件で免除を受けていました。しかし、帰国後は条件をどれも満たせません。年齢条件についても該当しませんし、オーストラリアの口座に毎月$2,000を入金する手段もありません。
帰国と同時に、免除の条件から外れていた可能性が高いです。実際に手数料が引かれ始めていたとすれば、残っていたわずかな残高は数か月ほどで尽きていたと考えられます。
公式情報だけでは断定できなかった
気になるのが、残高がゼロになった後、口座がどうなるかという点です。記事のために公式サイトや利用規約を確認しましたが、明確に断定できる記述は見つけられませんでした。マイナス残高になった場合の返済義務は明記されていますが、自動クローズについては確認できません。
一般的には、マイナス残高のまま口座が残るケースと、自動的にクローズされるケースの両方があり得ます。どちらに転んでも私に実害があったという事実は確認できませんが、確定的なことが言えないのが正直なところです。マイナス残高と聞くと「督促や取り立てが来るのでは」と不安になるかもしれません。
しかし、帰国済みで少額の海外口座に対して、取り立てが行われるケースは多くないとされています。とはいえ一般論であり、私自身が対象になっていないと保証するものではありません。実際に督促や通知に心当たりがある場合は、次の章の自己診断も参考にしてください。
※金融機関の口座管理ルールは変更される可能性があります。正確な内容はCommonwealth Bank公式サイトでご確認ください。
7年放置すると「未請求資産」としてASICに移管される

7年放置すると何が起きるのかについて、下記の3点で解説します。
- 「未請求資産」として扱う制度がある
- Moneysmartの無料検索で、私も試してみた
オーストラリアには「未請求資産」を扱う制度がある
オーストラリアの銀行口座は、7年間入出金がないと「未請求資産」として扱われます。法律にもとづいて銀行から政府機関のASICへ資金が移管される仕組みです。移管された資金は、期限なくいつでも請求可能で、2013年7月以降は利息も付与されます。
手数料で残高が尽きる前に取引が止まっていた場合、ASICのもとで保管され続けている可能性があります。オーストラリアで働いたり留学したりした日本人が口座を長期間放置し、未請求資産になっているケースは珍しくないようです。
Moneysmartの無料検索で、私も試してみた
未請求資産に該当するかどうかは、ASICが運営するMoneysmartで名前を入力するだけで検索できます。銀行への問い合わせや手数料は一切不要で、該当があれば請求に必要な情報が表示される仕組みです。私も実際にサイトで自分の名前を検索してみました。結果は「No results. Please try another search.」、つまり該当なしでした。
ただし、結果だけで「何もない」と断定できません。500ドル未満の少額はASICの検索結果には表示されず、銀行に直接問い合わせる必要があるとされているからです。私の口座がどちらのパターンだったのかは、今のところ確認できていません。
私はまだ確認を終えていません

正直に言うと、私はまだ確認を終えていません。下記の2点で、理由と今調べられている範囲をお話しします。
- 当時のオーストラリアの電話番号が使えない
- 無料で確認する方法について
当時のオーストラリアの電話番号が使えない
CommBankのNetBankやアプリにログインしようとしても、手続きには登録した電話番号に届く「NetCode」が必要です。私が当時使っていたオーストラリアの電話番号は、帰国後に解約しており、今はもう使えません。正規の手順でログインしようとしても、認証の段階で詰まってしまう可能性が高いということです。
実際、同じように「電話がなくてNetCodeを受け取れない」と困っている人の相談例も見つかりました。最終的に本人確認書類を使った電話でのサポートを頼らないと、口座情報の確認がとれません。
無料で確認する方法について
いきなり高額な国際電話をかける必要はありません。方法は3つあります。
- パスワードでログインできる可能性がある
- アプリ内のメッセージ機能で相談できる
- 電話が必要な場合、海外向け番号で安く済む
ただし、国内向けの「13」から始まる番号に格安通話アプリからかけると、割高になるケースが報告されています。同じ状況の元ワーホリの人が「確認してみようかな」と思ったときのために、調べた範囲だけを記しておきます。
帰国する人が今のうちにやっておくべきこと

私のように放置してしまうと、確認作業が面倒です。これから帰国する人に向けて、下記の2点をお伝えします。
- 帰国前に残高をゼロにし解約を済ませる
- 帰国後は電話でしか解約できないと知る
帰国前に残高をゼロにし解約を済ませる
確実なのは、現地の電話番号やパスポートをすぐ用意できるうちに解約を済ませておくことです。口座の残高は、日本の銀行口座への送金や、Wiseを使って移しておけば、ほぼゼロの状態で解約手続きに臨めます。解約自体はオーストラリア国内からの電話で完結でき、パスポートとキャッシュカードがあれば早く終わります。
帰国直前は荷造りなどでバタバタしがちです。しかし手間を惜しんでしまうと、解約手続きが煩雑になってしまうので注意しましょう。
帰国後は電話でしか解約できないと知る
帰国してしまってからでは、解約の選択肢が電話サポートか書面でのやり取りに限られるケースが多くなります。認証に使う電話番号が現地のものである場合、帰国後に番号を解約していると、口座解約が詰まってしまう可能性があります。
これから帰国する人は、「電話番号を解約するのは、銀行口座の解約を終えたあと」という順番を意識しておきましょう。もし帰国後も日本から使える国際SIMなどで現地の番号を維持できるなら、残しておくのも1つの手です。
自己診断:あなたはどのケースに当てはまる?

下記の3パターンから、今のご自身の状況に近いものを確認してみてください。
これから帰国する・解約を検討している人へ
- まだオーストラリアの電話番号を持っている
- 口座に多少の残高が残っている
- 帰国後の手続きが面倒だと感じている
上記に当てはまる人は、帰国前に残高をゼロに近づけたうえで、窓口か電話での解約を済ませておくとスムーズです。
帰国済みで、解約したか記憶が曖昧な人へ
- 解約した記憶が正直ない
- 当時の電話番号はもう使えない
- 今すぐ確認する動機はない
上記に当てはまる人は、私と同じ状況です。無理に今すぐ確認する必要はありませんが、ASICのMoneysmartで名前を検索するだけなら数分で終わります。気が向いたときに試してみてください。
すでにマイナス残高や督促に気づいている人へ
- 銀行から連絡やメールが来たことがある
- 督促のような通知に心当たりがある
- どう対応すべきかわからず不安がある
上記の場合は、放置せずCommonwealth Bank本体に問い合わせることをおすすめします。個別の金額や督促の内容については、行または専門家にご相談ください。
まとめ

オーストラリアの銀行口座を解約した記憶がないまま、数年が経っていました。調べてみると、「自然に消える」というのは正確ではなかったです。手数料でマイナス残高のまま残っている可能性と、7年放置でASICの未請求資産に移管されている可能性があることがわかりました。
私自身はASICのMoneysmartで検索してみたものの「No results」という結果です。当時の電話番号も使えないため、確認作業は終えられていません。しかし無料で確認する方法や、これから帰国する人が今のうちにできることは調べられました。
本記事が、同じように「口座、どうなってるんだっけ」と気になっている人の参考になれば嬉しいです。口座開設時の実体験については、下記の記事もあわせてご覧ください。
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【重要】免責事項
本記事は、筆者が2017〜2019年にオーストラリアで開設した銀行口座の体験と、2026年9月時点で確認できた公開情報をもとに構成しています。以下の点にご注意ください。
◆ 情報の時期について
- 筆者の経験:2017〜2019年
- 口座維持費、未請求資産制度、確認方法などは変更されている可能性があります
- 最新の情報は必ずCommonwealth Bank公式サイト、およびASIC Moneysmart公式サイトでご確認ください
◆ 金融アドバイスではありません
- 本記事は情報提供を目的としており、金融アドバイスを行うものではありません
- 口座維持費や制度に関する記載は、2026年9月時点のリサーチ情報に基づいています
- 実際の金額や条件は、各銀行・ASICの最新情報をご確認ください
◆ 個別の状況について
- 本記事で紹介している内容は、筆者個人が2019年前後に置かれていた状況の記録であり、すべての人に同じ結果を保証するものではありません
- マイナス残高や督促など、トラブルに心当たりがある場合は、本記事の情報だけで判断せず、必ずCommonwealth Bankまたは専門家にご相談ください
◆ 責任の範囲
- 本記事の情報を利用した結果について、筆者は一切の責任を負いません
- 銀行口座の解約や確認作業は、自己責任で行ってください


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