若いうちにしかできないことを29歳でやった話【公務員→ワーホリ実録】

「若いうちにやっておくべきことって、何ですか?」

29歳のとき、自分に同じ問いを立てました。公務員として4年間働いてきた私には、考える余裕すらありませんでした。悩んでいた夜、偶然目にしたページで気づいたのです。「日本からの申請は、原則として30歳の誕生日前日まで」。ワーホリという制度が、私には残り数か月しか残っていませんでした。

本記事では、「若いうちにしか選べないもの」を整理したうえで、29歳でワーホリを決断した経緯について解説します。ニュージーランドで週314ドル貯金できた話とメルボルンで所持金10ドルになった話も書きました。帰国後1か月で採用が決まった実録、6年以上経った今感じることも解説します。

「ワーホリに行くべきか迷っている」という22〜29歳の人は、ぜひ最後までご覧ください。

※本記事は私個人の2017〜2019年当時の体験をもとに書いています。制度や収入、就職状況は個人の状況や時期によって異なりますので、重要な判断は最新情報を確認しましょう。

目次

若いうちにしかできないことは、思ったより少ない

実際に調べてみると、年齢で制限されているものは限られています。下記の3点で整理しました。

  • 「若いうちに」と言われるものの正体
  • 年齢制限があるもの・ないもの
  • 29歳の私が気づいた、今しか選べないもの

「若いうちに」と言われるものの正体

「若いうちにやっておけ」という言葉をよく聞きます。旅行しておけ、英語を学んでおけ、いろんな仕事を経験しておけ——。私も20代の頃、「若いうちにやっておけ」を何度も耳にしました。ただ、当時は言葉の意味を深く考えていませんでした。公務員の仕事は毎日忙しく、「若いうちにやっておくべきこと」を考える余裕すらなかったのです。

余裕のないまま29歳になったとき、ようやく気づきました。「若いうちにやっておけ」という言葉には、実は2種類あったのです。ひとつは「若い方がやりやすいが、いつでもできること」。もうひとつは「本当に期限がある、今しかできないこと」。多くの場合、2つが混同されています。旅行は60歳でも行けますし、英語は何歳からでも学べます。

しかし「今しかできないこと」は存在するのです。見落としたまま年齢を重ねると、後から取り返せない後悔が残ります。

年齢制限が本当にあるもの・ないもの

「若いうちにしかできないこと」の中で、年齢制限があるのかどうかを整理しました。

選択肢年齢制限備考
旅行なしいつでも行ける
留学(語学学校など)なしいつでも行ける
転職なし(年齢で有利不利はある)いつでも動ける
結婚・家族計画医学的な目安はあるが制度的制限なし個人差がある
ワーキングホリデーあり(原則30歳の誕生日前日まで)過ぎると申請できない

表を見ると、一般的に「若いうちにやれ」と言われることの多くは、実はいつでもできます。旅行も留学も転職も、50代でも60代でも取り組んでいる人はたくさんいます。ところがワーホリだけは、制度的な年齢制限が存在するのです。申請の締め切りが、文字通り「今しかできない」ことを意味しています。

※年齢条件は渡航先の国や協定の変更によって異なる場合があります。最新情報は各国の公式機関でご確認ください。

29歳の私が気づいた、今しか選べないもの

公務員として4年間働いてきた私が、「今しか選べないもの」に気づいたのは29歳のある夜でした。仕事から帰ってきて、ふとワーキングホリデーに関するページを見つけたのです。読み進めていくうちに、ひとつの事実が目に入りました。「日本からの申請は、原則として30歳の誕生日前日まで」。

当時29歳だった私には、申請できる時間がほとんど残っていませんでした。転職は30歳を過ぎてからでもできる。でもワーホリだけは、今選ばなければ二度と選べない。「若いうちにしかできないことを探す」よりも、「今しか選べないものに気づく」ことの方が重要です。公務員を辞めてワーホリを選んだ経緯の詳細は、下記の記事に書いています。

公務員を辞めて海外に出た話【ワーホリという選択肢が私を救った】


私が29歳でワーホリを選んだ理由

年齢制限に気づいた夜から、「本当に行くのか」を数日間考え続けました。決断するまでの過程について、下記の3点をお話しします。

  • 転職はいつでもできると気づいた夜
  • 年齢制限まで残り数か月だった現実
  • 決断してから渡航までの3か月

転職はいつでもできると気づいた夜

「転職も選択肢だ」と、当時の私は考えていました。公務員を辞めたいなら、転職すればいいだけの話です。実際、検索すると「公務員から転職」という記事はたくさん出てきます。しかし、ワーホリについて調べていくうちに、転職との決定的な違いに気づきました。転職はいつでもできる。

30歳になっても、35歳になっても、転職の選択肢はなくなりません。ところがワーホリは違います。申請できる期間が制度として決まっているのです。「転職かワーホリか」という問いに答えを出すとき、私は下記について整理しました。

  • 転職は、5年後でも10年後でもできる
  • ワーホリは、30歳前日で締め切られる

私は転職情報を調べていた検索画面の中に、ワーホリという言葉が目に入りました。ワーホリを知ってからの数日間、徹底的に調べ続けることになったのです。

年齢制限まで残り数か月だった現実

ワーホリを決意したとき、私は29歳でした。申請できる残り期間を計算すると、数か月しか残っていませんでした。「決断した」と言えるほど余裕のある状況ではなく、「今しか動けない」という切迫感の方が強かったです。渡航の準備には時間がかかります。退職の手続きやビザの申請、語学学校の手配——やるべきことが山積みでした。

申請手続きが間に合うかどうかを確認しながら、動き始めたのです。ワーホリのために退職を決断したとき、人事担当の上司には「無責任だ」と怒鳴られました。怒鳴られても、意思は変わりませんでした。「今行かなければ、一生行けない」という確信があったからです。

※ワーホリの年齢条件は渡航先の国や制度変更によって異なります。申請前に各国の公式機関で最新情報をご確認ください。

決断してから渡航までの3か月

退職してから渡航までの3か月間は、準備と不安の連続でした。語学学校の手配は、留学エージェントを通して行ったのです。当時のTOEICスコアは630点。英語に完全な自信はありませんでしたが、渡航前に語学学校に通う期間を設けることで、不安を和らげました。費用面では、4年間の公務員生活で貯めた貯金を使いました。

渡航後にどれだけ働けるかが不安でしたが、「行ってみないとわからない」という気持ちで踏み出したのです。2017年7月、ニュージーランドのオークランドに降り立ちました。語学学校に6週間通ってからは、ヘイスティングスへ移動してファーム労働を始めました。語学学校での経験については、下記の記事に詳しく書いています。

語学学校は必要?ニュージーランドで通った私の結論


ワーホリで実際に経験したこと【29歳の実録】

ニュージーランドとオーストラリアで合計約2年間過ごした体験を、正直にお話しします。成功も失敗も含めて、下記の3点にまとめました。

  • ヘイスティングスで週314ドル貯金できた話
  • メルボルンで所持金10ドルになった話
  • 帰国後1か月で採用が決まった話

ヘイスティングスで週314ドル貯金できた話

語学学校を卒業してヘイスティングスに移り、ブルーベリー農園で働き始めました。ヘイスティングスはニュージーランドの地方都市で、収穫シーズンに多くのワーホリ参加者が集まる場所です。農園は歩合制でしたが、最低時給の保証がありました。繁忙期(11〜2月)に入ったタイミングだったため、週5日フルタイムで働けました。

週の収支を整理すると、下記のとおりです。

項目金額
週の手取り(税引き後)約564NZドル
宿泊費(シェアハウス)100NZドル
食費約80〜100NZドル
その他支出約50NZドル
週の貯金約314NZドル

4か月間で約5,000NZドルを貯金できました。農園の仕事は体力的にきつかったですが、安定した収入があることで精神的な余裕が生まれたのです。同じファーム労働でも、渡航する季節と最低時給保証の有無で、結果は変わることを身をもって学びました。ファームの詳しい体験談は、下記の記事をご覧ください。

ニュージーランドのファームは稼げる?週314ドル貯金した私の実録【NZ vs AU比較】

メルボルンで所持金10ドルになった話

ニュージーランドの成功体験に油断したまま、オーストラリアに渡りました。ブリスベン近郊のファームで働き始めましたが、時給換算で約4ドルしか稼げなかったのです。3日で見切りをつけてメルボルンへ移動しましたが、次のファームもシーズンオフで週3日・1日3時間しか働けません。週の収支は下記のとおりでした。

項目金額
週の手取り(税引き後)約54AUドル
宿泊費(バックパッカー)130AUドル
食費約35AUドル
週の収支−約111AUドル(赤字)

2週間で所持金が10ドルまで減りました。1日5ドル以下の食費で生活しながら、図書館で求人を探し続けた日々は今でも忘れられません。「帰国することになるのか」と何度も考えました。なんとか魚の卸会社に採用してもらい、週48時間働いて少しずつ立て直しました。所持金10ドルになった経緯の詳細は、下記の記事をご覧ください。

メルボルンで所持金10ドルにまで追い詰められた1か月サバイバル記録

※上記は2018年当時の私個人のケースです。収入・支出は時期や地域、雇用主によって異なります。

帰国後1か月で採用が決まった話

2019年10月、約2年間のワーホリを終えて帰国しました。30歳・ブランク2年間・公務員辞職という状況での就活は、正直なところ不安でいっぱいです。帰国後すぐに求人を探し始め、10社以上に応募しました。面接では必ず「なぜ公務員を辞めたのか」「ワーホリ中に何をしたのか」の2点を聞かれました。

メルボルンで所持金が10ドルになりながら立ち直った話をしたとき、面接官の反応が変わりました。「逆境でも諦めない姿勢」として評価してもらえたのです。帰国から1か月で塾講師として採用が決まりました。塾講師後で働きながら正社員の求人にも応募し続け、3か月で収入が安定しました。

「30歳のブランクは不利だ」という思い込みは、動き始めると思ったほどの壁ではありません。就職活動の詳しい実録は、下記の記事をご覧ください。

ワーホリ後に就職できないは本当か【公務員・ブランク2年でも採用】


やってみて変わったこと、変わらなかったこと

帰国して6年以上が経ちました。現在は塾の教室長として働いています。当時を振り返って感じたことについて、下記の3点を解説します。

  • 価値観として残ったもの
  • キャリアへの影響【正直な話】
  • 「後悔しているか」への答え

価値観として残ったもの

ワーホリで変わったことのうち、今も日常に残っているのは「選択肢への向き合い方」です。公務員時代の私は、目の前の仕事をこなすことだけを考えていました。「将来どうしたいか」を問うゆとりがなかったのです。しかし、ワーホリを経て、「選択は自分でできる」という感覚が戻ってきました。

所持金が10ドルになっても、動けば出口が見えた。自分を立て直した事実が、帰国後の選択の場面でも支えになっています。転職や仕事の判断をするとき、「あのときよりきつくはない」という基準が生まれたのです。「動けばなんとかなる」という感覚が身に付きました。

キャリアへの影響【正直な話】

キャリアへの影響を正直に書きます。ワーホリで積んだ経験が評価された場面もあれば、関係なかった場面もありました。

場面ワーホリ経験の影響
塾講師の採用面接「逆境でも諦めない姿勢」として評価された
福祉職の採用面接ホスピタリティの経験として評価された
現在の教室長業務直接の関連はないが、視野の広さは役立っていると感じる
同世代との年収比較2年間のブランクによるキャリアの差は現実として存在する

「ワーホリに行けばキャリアが有利になる」とは言い切れません。同世代と比べたとき、2年間のブランクによるキャリアの差は現実として存在します。ただし、「不利になった」という感覚も強くはありません。

※キャリアへの影響は個人の状況や業界、時期によって異なります。本記事は私個人の2019年当時の体験です。

「後悔しているか」への答え

「公務員を辞めてワーホリに行ったことを後悔しているか」と聞かれたら、答えは「していない」です。ただし、「すべてがうまくいったから後悔していない」という意味ではありません。メルボルンで所持金10ドルになった夜は、本気で怖かったのを覚えています。帰国後の就職活動が不安だったことも事実です。

不安を経験してもなお、自分で決めた選択だったから、後悔していないのです。誰かに勧められて行ったのではなく、自分で情報を集めて自分で判断した。どんな結果になっても、誰かのせいにする気持ちが生まれませんでした。30歳の誕生日前に「行っておけばよかった」と思わずに済んだことが、1番よかったと感じています。


ワーホリという選択肢を、今知っておくことの意味

本記事を読んでくれている人に、お伝えしたいことを3点にまとめます。

  • 知るだけで選択肢が増える話
  • ワーホリを知るための第一歩
  • 情報収集をすすめる理由

知るだけで選択肢が増える話

「若いうちにしかできないことをやろう」と決断するためには、選択肢を知ることが必要です。私がワーホリを知ったのは29歳のある夜、偶然に目にしたページがきっかけでした。ワーホリという制度を知らず、「自分が選べるもの」だと思っていませんでした。

「海外に長期間行ける人は、もともとそういう人なんだろう」と、なんとなく考えていたのです。しかし実際に調べてみると、条件は単純でした。日本国籍があり、申請時点で30歳未満であれば、ほとんどの人が申請できます。英語力に厳しい基準はなく、貯金が数十万円あれば渡航できます。

「自分には無理だ」という壁のほとんどは、情報を知らないことで作られた壁でした。知るだけで見える景色が変わります。「転職かワーホリか」と比べられるようになるだけで、選択の質が上がります。

ワーホリを知るための第一歩

ワーホリに興味を持ったとき、何をするかが重要です。私がすすめるのは、留学エージェントへの無料相談です。費用や準備、渡航後の仕事の探し方まで、1度の相談で全体像をつかめます。私自身が利用した留学エージェントの比較は、下記の記事にまとめています。

複数社を比較したうえで、自分に合ったエージェントを選ぶ参考にしてください。

留学エージェント5社比較【ワーホリで後悔しない選び方】

オーストラリアへのワーホリを考えている場合は、ビザ申請の手順も確認しておくことをおすすめします。私が実際にImmiAccountで申請した手順を下記の記事に書いています。

オーストラリアのワーホリビザ申請方法【エージェントの実体験ガイド】

情報収集をすすめる理由

「情報を集めてから決断する」という順番が大切です。「行くかどうか」を決めてから調べるのではなく、「調べてから判断する」方が後悔は少ないです。実際、私がワーホリを決めたのは「行こう」と決めていたからではありません。調べているうちに「自分にもできる」という確信が積み上がり、気づいたら決断していました。

情報収集には時間もお金もかかりません。留学エージェントへの相談は無料です。情報収集のステップをまとめると、下記のとおりです。

  • 留学エージェントに無料相談する
  • 渡航先の条件を確認する
  • 実際の体験談を複数読む
  • 貯金や英語力、仕事を照合する

「今すぐ行く決断をする」ことがゴールではありません。情報を集めることで、「行く・行かない」どちらを選んでも納得できる判断ができます。

※退職・渡航の判断は個人の状況によって異なります。本記事は私個人の体験と意見をもとにして書きました。重要な決断は、ご自身の状況をよく確認したうえでご判断ください。

まとめ

「若いうちにしかできないこと」は、思ったより少ないです。旅行も留学も転職も、50代でも60代でも動いている人はたくさんいます。しかしワーホリだけは、制度として30歳前日という締め切りがあります。私はメルボルンで所持金が10ドルになりました。帰国後は30歳・ブランク2年という状況での就職活動でした。

大変でしたが「行かなければよかった」と思ったことはありません。自分で情報を集めて、自分で決断したからです。「行く・行かない」を今すぐ決める必要はありません。まずは知ることが最初の一歩です。知るだけで、選べるものが増えます。留学エージェントへの無料相談は、全体像をつかむために最も効率的な方法です。

留学エージェント5社比較【ワーホリで後悔しない選び方】

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